価値あるメモリアル・イヤーとなった。信頼の絆で結ばれた二人の勝負師
進化するKKコンビが”勝つための競馬”を語り合う。
価値あるメモリアル・イヤーとなった。信頼の絆で結ばれた二人の勝負師
進化するKKコンビが”勝つための競馬”を語り合う。
―― 兵庫県の初タイトルとNARグランプリ受賞おめでとうございます。
昨年はお二人のめざましい活躍が光りましたが、KKコンビでどれぐらい
勝っているのか、ここ2年間の成績を見ると、一昨年が176戦45勝、
昨年は同じく176戦して72勝を挙げています。勝率なんと40.9%なんですね。
4割以上の勝率というのは、川原さんにすれば勝つことを計算に入れて
乗れるんじゃないですか?
常に勝ちを求められる乗り方をこっちはしないといけない。
4割勝っても残りの6割は負けてる。その6割のレースを反省材料にして次に生かす調教と乗り方をね…。
細かく具体的。それを教えてもらったら、ぼくはぼくなりに考えて、あぁ、そうか…それなら今度は
こうやってみようかと。馬が怖がるなら逆に併せ馬をした方がいい。川原さんのひと言で次の対策を練ってみる。
レース後の川原さんのコメントは的確で、貴重なんですよね。
ぼくは西脇だから4番手、5番手評価にどうしてもなってしまう、彼らにとってはね。
グングン評価が上がってきたんですよ。
むかし、ある騎手が落馬して乗れなくなって誰が空いているかとなったとき、
たまたま川原さんが空いていたんですよ。「じゃ、川原さんにお願いします」なったときに、
もう持ったままで楽勝だったんです。あのときのレースはあとでぼくなりに研究しました。
いままでの騎手が乗った時と川原さんが乗ったときの状態とかいろんなことを考えて。
そのときぼくの頭の中で、あぁ、この人やっぱりレベルが違うなと。
他の騎手が一生懸命必死でやってもハナ差、クビ差で勝つのが大変やのに、
この人は平然と何馬身も離して「おいで、おいで」みたいな感じで勝つ。それが技術の差なんですよ。