【全国交流重賞】

第7回兵庫ゴールドカップ(重賞Ⅱ)

レース結果

第5回 兵庫ゴールドカップ(勝ち馬:コパノフィーリング)

第4回 兵庫ゴールドカップ写真

レース概要

全国交流重賞『兵庫ゴールドカップ』が行われ、1番人気に支持された船橋競馬からの遠征馬コパノフィーリングが快勝。同馬にとって2度目の重賞タイトル獲得となった。管理する新井清重調教師は、兵庫での初重賞勝利。騎乗した森泰斗騎手は意外にも園田競馬場での初勝利だった。

連覇を狙うエイシンエンジョイが好スタートを切ってハナを奪う。わずかに躓いたコパノフィーリングだったが、すぐさま2番手に取り付くダッシュを見せた。メイプルグレイトは3番手、グラナリーが4番手のポジションに。テルペルリオンは中団、例によってコウエイアンカは後方からレースを進めた。ペースが思ったほど速くなかったことで、コウエイアンカは早い段階で中団まで上昇する形となった。3コーナーでは先頭に並びかけたコパノフィーリング。手応え十分で4角を迎えた。その後ろからメイプルグレイトが接近して、大外からはコウエイアンカも急追。楽々と抜け出したコパノフィーリングはあっという間に他馬を突き放す。この時点で勝負ありで、2番手もメイプルグレイトが確保。大外から追い上げるコウエイアンカは3番手争いが精一杯となった。最後は3馬身半の差。力の違いを見せつける完勝だった。

森泰斗騎手はこれが意外にも、園田での初勝利。日本一勝つ男はこれが今年の277勝目。今年も全国リーディングをひた走る。新井師は「南関東にはまだまだ強力な馬がいるので…」と謙遜。南関東のレベルの高さを改めて痛感させられた。コパノフィーリングはこれで重賞2勝目。4つのコーナーも克服したことにより、今後の活躍に期待が膨らむ。

レース結果

第4回 兵庫ゴールドカップ(勝ち馬:エイシンエンジョイ)

第4回 兵庫ゴールドカップ写真

レース概要

今年から全国交流に生まれ変わった『第4回兵庫ゴールドカップ』が行われ、3番人気のエイシンエンジョイが逃げ切って優勝。今年の重賞3勝目、通算5勝目のタイトルを獲得した。騎乗した吉原寛人騎手(金沢)は兵庫重賞3勝目。管理する橋本忠明調教師は、2週連続の重賞制覇で今年7勝目の重賞勝ち。通算26勝目となった。

ハイペース必至の快速揃い。好スタートを決めたのは3連覇を狙ったナチュラリー。かし北海道のアザワクがダッシュでリード。先手を奪って1コーナーを迎える。ところがスピードが勝る余り、外側へ逸走…。数頭が不利を受けた。内をぴったり回ったエイシンエンジョイが労せずハナを奪った。2番手に1番人気のナムラムートになり、橋本厩舎の2頭がレースを引っ張る。ブラックジョーカー、タガノラガッツォ、マリターなどが追い上げる。直線に向いても脚色が鈍らないエイシンエンジョイ。逆にナムラムートは伸びきれない。そこへタガノラガッツォが追い上げ2番手に。マリターが3番手まで脚を伸ばす。ブラックジョーがそのあとに続き、ナムラムートは5着に沈んだ。エイシンエンジョイが1番枠を活かし逃げ切り勝ち。大山騎手からの急遽の乗り替わりだった鴨宮騎手のタガノラガッツォが2着に食い込んだ。

1コーナーの混乱に「みんなケガがなくて良かったです」とまず他陣営を気遣った吉原騎手はさすがだ。「まだまだ成長しています」と愛馬を讃えた橋本忠明調教師。ナムラムートの5着敗戦に関しては「道悪が合わなかったのだろうと思います」と分析した。今年の重賞3勝目。最優秀短距離馬の称号も見えてきたエイシンエンジョイ。このあとの短距離戦線での活躍に注目が集まる。

レース結果

第3回 兵庫ゴールドカップ(勝ち馬:ナチュラリー)

第3回 兵庫ゴールドカップ写真

レース概要

秋の古馬スプリント王決定戦『兵庫ゴールドカップ』が行われ、昨年に続いてナチュラリーが勝利して、連覇を成し遂げた。同馬は『園田ウインターカップ』に続く今年の重賞2勝目で、通算では4勝目。管理する新子雅司調教師は、今年6勝目の重賞勝ちで、これが28勝目のタイトル。騎乗した笹田騎手も連覇達成で、重賞は通算4勝目となった。

抜群のスタートを切ったのはナチュラリー。内からタガノカピート、エイシンエンジョイもスタートを決めるが…。ナチュラリーが速さで優った。ゴールドスークが好位をマーク。イルティモーネは中団につけた。勝負所でナチュラリーとエイシンエンジョイの人気の2頭が抜け出す!直線に向いてもナチュラリーの脚色が鈍らない。逆に追っているエイシンエンジョイが苦しくなる。そこへイルティモーネが迫る。結局ナチュラリーが逃げ切って優勝!イルティモーネが2着に上がった。

ナチュラリー&鞍上の笹田騎手とともに連覇達成となった。重賞で惜しいレースが続いていただけに、笹田騎手にとっても格別な勝利となった。次走は笠松の『笠松グランプリ』を目指すことになる。

レース結果

第2回 兵庫ゴールドカップ(勝ち馬:ナチュラリー)

第2回 兵庫ゴールドカップ写真

レース概要

第2回目を迎えた『兵庫ゴールドカップ』は、昨年の2着馬ナチュラリーが7番人気ながら好スタートから逃げ切り、雪辱を果たす快勝劇で幕を閉じた。同馬は2歳時の『兵庫若駒賞』以来の重賞2勝目。鞍上の笹田知宏騎手も通算2勝目の重賞タイトルとなった。管理する新子調教師は、今年はこれで重賞6勝目。通算では21勝目となった。

抜群のスタートを切ったのはナチュラリー、断然人気の僚馬、エイシンヴァラーを差し置いてハナを奪って行く。ブレイヴコールやハタノキセキが好位を固める。 追撃態勢の後続に対し、マイペースで3コーナーを迎えるナチュラリーは直線に向いても余裕十分。1番人気のエイシンヴァラーが直線で伸びあぐね、ブレイヴコールが2番手に上がるが悠々3馬身の差をつけて逃げ切ったナチュラリー!笹田騎手、会心で気迫がまさった見事な勝利!SKNフラッシュ8が揃い踏みで華を添えた。

レース結果

第1回 兵庫ゴールドカップ(勝ち馬:バズーカ)

第1回 兵庫ゴールドカップ写真

レース概要

7年ぶりに復活した1230mの重賞。新設重賞『兵庫ゴールドカップ』が11月1日に行われ、3番人気のバズーカが好位から差し切り優勝。これまで中距離ばかりで重賞5勝を挙げていたが、短距離でも制覇し、初代スプリント王に輝いた。騎乗した田中学騎手は同馬と初コンビを組んで勝利に貢献。通算47勝目のタイトル獲得。管理する田中範雄調教師は、これが区切りの50勝目の重賞勝ちとなった。

短距離の絶対王者トウケイタイガーは別路線に回り、主役不在のスプリント重賞となった。重賞実績で言えば、短距離重賞3勝を挙げているランドクイーンが注目されるが、半年ぶりの休み明けで、1230mは意外にも勝ち鞍がないことなどから8番人気と低迷。重賞5勝という実績はNo.1だが、いずれも中距離だったバズーカ。初距離の1230mは不安もあるが気性的には合うタイプ。支持は期待と不安が混じって3番人気。そこで1番人気に支持されたのが、この距離で3戦2勝2着1回、前走オープンで快勝の昇り馬ハタノキセキだった。同じように距離実績と勢いがあるナナヨンハーバーが2番人気。格よりも勢いの支持が上回った。A2からの格上挑戦ながら、1230mの速い流れが合うナチュラリーが4番人気。重賞で2着が4回あるドリームコンサートが5番人気となった。

ファンから一番近いポジションでスタートが切られる1230m戦。バラついたスタートとなったが、1番枠からブルーウィザードが抜け出していく。2番手にナチュラリーが取り付いて、3番手に若干スタート出負けしたランドクイーンが並びかける。1番人気のハタノキセキは、外目を廻りながら4番手で1コーナーを迎えて行った。そのとき好位の内に潜り込んだのがバズーカだった。「意外にいいポジションが取れた」と田中騎手が振り返ったように、速い流れで折り合いもつき、絶好の展開となった。ドリームコンサートが6番手で、その後ろの馬群の中にナナヨンハーバーが続いて行く。向正面に入って、ペースが落ち着きそうで落ち着かないのが1230戦。内から外に切り替えたバズーカが前の2頭に並びかけ、それに呼応するようにナチュラリーもペースを上げて行く。こうなると苦しくなるのが逃げていたブルーウィザード。たまらず後退して行く。後方からハタノキセキとドリームコンサート、ナナヨンハーバーが進出を開始するが、それらの追い上げを待たずして勝負に出たバズーカとナチュラリーが3番手以下を突き放して行く。4コーナーでは5馬身ほどの差を付けた前の2頭、マッチレースの様相で直線を迎える。残り200で抜け出したのはバズーカ。それでもナチュラリーも内から懸命に抵抗を見せる。残り100m付近で「危ないかなと思った」と田中騎手が言うほどナチュラリーが盛り返したが、もう一度外から力で捻じ伏せたバズーカがクビ差凌いで優勝した。2馬身半差でドリームコンサートが3着。さらに4馬身差でナナヨンハーバー、5着にマークスマン。ハタノキセキは見せ場なく6着に敗れた。

JRAでデビューし、2戦大敗したあと田中範雄厩舎に移籍してきたバズーカ。移籍当初は気性が荒く、調教でも苦労が絶えなかったかったと聞く。3歳の春になってようやく力を発揮し、3歳オープンを勝ったあと名古屋競馬に移籍。東海ダービーを移籍初戦で勝利してすぐさま兵庫に戻ってきた。同厩舎には『兵庫ダービー』を勝ったインディウムがいて、「園田にいてはダービーを勝てない」という田中範師の判断による一戦だけの移籍だった。その後は『MRO金賞』(金沢)、『秋の鞍』(名古屋)、『岐阜金賞』(笠松)と立て続けに他地区の重賞を勝ちまくったバズーカ。しばらく重賞で勝てない時期が続いたが、昨年の『園田金盃』で快勝して、重賞5勝目を挙げていた。いずれも中距離の重賞勝ちだったが、気性面から短距離は歓迎だった。ところが、ここでも同厩舎の短距離馬との兼ね合いもあって、中距離を選択せざるを得なかった。初めての距離だったが、折り合いを欠くことなく、反応も良かったことから、速い流れの1230m戦は同馬の守備範囲というより、ドストライクだったか。このあとは12月7日の『園田金盃』で連覇を目指すことになる。短距離で本能覚醒したが、1870mでまた勝つようなことがあれば、もう手が付けられない。