第13回 兵庫ユースカップ(勝ち馬:サラコナン)
西日本交流に生まれ変わった『兵庫ユースカップ』が姫路競馬場で初めて行われ、1番人気の支持を集めたサラコナンが優勝。3連勝で通算6勝目は、嬉しい初重賞制覇となった。管理する新井隆太調教師は、これが通算14勝目の重賞タイトル。騎乗した田中学騎手は同レース3勝目で、重賞はこれが通算59勝目。
好発を決めたエイシンイナズマが先手を奪いに行く。サラコナンも好スタートから先行策に打って出る。そこへマンテーニャも加わりニジイロは馬群に包まれる形となった。結局はコーナーで内をすくったマンテーニャが、やや強引にはハナを奪った。2番手に控えるエイシンイナズマ。その後ろの3番手のサラコナン。この3頭が抜け出し、中団からようやく追い上げたスマイルサルファーは、離された4番手。直線に向いて抜け出したのはエイシンイナズマ。サラコナンが一完歩ずつ差を詰める。逃げたマンテーニャがそのあとの3番手を死守。前2頭の争いは、わずかに外からサラコナンが捉えて勝利!スムーズにハナを奪えない形でも2着とよく踏ん張ったエイシンイナズマも力を十分に示した。
同馬はこれで3連勝で6勝目、嬉しい重賞初制覇を成し遂げた。「まだ課題はあります」と言いながら、成長に期待する田中学騎手。「やるだけのことはやりました」と振り返った新井隆太師は、十分な調教が行えない園田から、わざわざ西脇に行って一週前追い切りを敢行。その意欲が見事に結実した。三冠初戦の『菊水賞』(4月15日・園田競馬場1700m)に向けて好内容のレースぶり。次は2歳王者ツムタイザンが待ち受ける。2頭の激突に注目が集まる!
第12回 園田ユースカップ(勝ち馬:ステラモナーク)
地区交流の3歳重賞『園田ユースカップ』が行われ、牝馬のステラモナークが1番人気に支持に応えて6馬身差の圧勝。前走の『園田QS』に続いて重賞を果たした。騎乗した下原理騎手はこれが64勝目の重賞勝ち。管理する新子雅司調教師は33勝目。ともに今年の兵庫での重賞は3連勝となった。
好スタートから迷いなく、ステラモナークがハナを奪う。ハリオアマツバメが2番手、ガミラスジャクソンが3番手につける。速いと思われた名古屋のエイシンハルニレはハナを奪えず5番手から。向正面でもペースを緩めず飛ばしていくステラモナーク。2番手を追走するハリオアマツバメの方が苦しくなって後退…。直線に入っても末脚が鈍らないステラモナーク。ドバイキャンドルが2番手に押し上げる。中団から内をすくってのびたカトゥールが3着に。結局そのまま逃げ切り、レースレコードを1秒2上回る1分27秒2の好タイムでステラモナークが圧勝した。
「何が何でもハナに行こうと思っていて、思った以上のタイムが出ました」と下原騎手も驚くほどの圧逃劇だった。今後は牝馬路線か、クラシック戦線か、その動向に注目が集まる。
第11回 園田ユースカップ(勝ち馬:ジンギ)
7年ぶりに復活した『園田ユースカップ』が行われ、1番人気のジンギがクビ差の接戦をモノにしての優勝。今後のさらなる活躍が期待される。同馬は4戦3勝で重賞初制覇。騎乗した田中学騎手は、通算50勝目のタイトル獲得で、父・田中道夫現調教師の騎手時代の重賞勝ちに並んだ。管理する橋本忠明調教師は、重賞12勝目となった。
ほぼ揃ったスタートで幕が開く。笠松のボルドープラージュがハナを叩く。少し出負けのテンマダイウェーヴは控える競馬に。テツが3番手の内。その外にジンギがつける。前残りが続く馬場で、果敢に逃げてレースを引っ張る笠松の新鋭・渡辺騎手。ジンギも意識して前へと差を詰める。ペースが速くなる勝負どころ。テンマダイウェーヴが苦しくなる。直線に入りしぶとく粘るボルドープラージュに、迫るのはジンギ!3番手にテツが上がる。渾身の追い上げを見せるジンギと田中学騎手。わずかにクビ差捉えたジンギ!
重賞50勝目で、父の現役時代に遂に並んだ田中学騎手!
園田競馬場を大阪場所の宿舎にする田子ノ浦親方がプレゼンターに。