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5月号更新、橋本忠明調教師インタビュー等

5月号更新しました。
(1日17:00)

クローズアップ 橋本忠明調教師
タイトル:感性を研ぎ澄まし、勝負師のDNAを継承する。
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コラム 乗峯栄一
タイトル:ママチャリ、2万5千円
>コラムはコチラから

その金ナイター開幕!

今年のその金ナイターは、4月28日に開幕です!!

史上3頭目の無敗の菊水賞馬

園田競馬でも三冠戦線がスタート。その初戦となる『菊水賞』(1700m)が4月13日に行われ、断然の1番人気に支持されたマジックカーペットが優勝。デビューから負けなしの6連勝で一冠目を獲得した。管理する田中範雄調教師は同レース3勝目で、通算48勝のタイトル。騎乗した木村騎手も同レース3勝目で、通算では70勝目(他にJRAで1勝)の重賞勝ちとなった。

 

レース結果はコチラ>>>

 

◆出走馬


①ナチュラリー 下原理騎手 3番人気

 


②マジックカーペット 木村健騎手 1番人気

 


③ブレイヴコール 吉村智洋騎手 2番人気

 


④ポッシビリタース 鴨宮祥行騎手 9番人気

 


⑤ブラックトリガー 松浦政宏騎手 11番人気

 


⑥エアラコメット 大柿一真騎手 6番人気

 


⑦オレハツライヨ 田野豊三騎手 10番人気

 


⑧キョショウ 川原正一騎手 8番人気

 


⑨イオタイザン 杉浦健太騎手 4番人気

 


⑩スリーピーアイ 田中学騎手 5番人気

 


⑪ハザードマップ 大山真吾騎手 7番人気

 


⑫バッチャミ 宮下康一騎手 12番人気

 

先週末から降り続いた雨で不良で始まった当週。その後は天気も回復して『菊水賞』を迎える前には稍重まで良化していた。

 

昨年の2歳王者で、デビューから5戦5勝のマジックカーペットが中心的な存在。出走各馬も負かした馬がほとんどで、疑いようのない本命候補というのが下馬評だった。

 

2番人気は『園田ジュニアカップ』でマジックカーペットに敗れていたブレイヴコール。休み明けを快勝して、叩き2走目で雪辱を期す。

 

3番人気は2歳時に『若駒賞』を未勝利の身で制しているナチュラリー。中央挑戦で力を付けて重賞2勝目に意欲を見せる。

 

ひとつ上の兄に重賞勝ち馬マイタイザンのいるイオタイザンも注目の1頭として4番人気に支持された。

 

2歳時にスタートが懸念されていたマジックカーペットは、3歳になってその癖を克服。ここ2走はスムーズにこなしていた。ところが、大一番で、また出遅れてしまった…。

 

断然本命馬の出遅れでざわつく園田競馬場。格好の展開となって色めき立つライバル陣営。

 

ブレイヴコールが注文通りハナを奪い、人気薄のポッシビリタースが2番手。キョショウが3番手で、その内にナチュラリーが続く展開。

 

出遅れた分、追っ付けてポジションを上げた結果、頭を上げて折り合いを欠いてしまったマジックカーペット。鞍上の木村騎手はなんとか宥めて5番手集団に取り付く。その外にはイオタイザン、内にはスリーピーアイと包囲網に自ら飛び込んでしまう展開となった。

 

完全なスローペースで、断然先行馬有利の流れ。『園田ジュニアカップ』で敗れたときよりも楽な形でレースを運びのブレイヴコール。しかも相手が抜け出せないでいる状況はまたとないチャンスとなった。溜めるだけ溜めて、直線での粘り込みかける。

 

一方「前が有利の馬場ですし、外に出すと不利なので、馬の力を信じて(馬群で)我慢しました」と木村騎手は進路が開くのをジッと待っていた。

馬群は一団のまま迎えた3コーナー付近で、外からイオタイザンが仕掛けて行く。ポッシビリタース、ナチュラリーも仕掛けてピッチが上がって行く。その間、まだ抑えたまま先頭に立っているブレイヴコールの吉村騎手は、マジックカーペットを気にしながら4コーナーまで追い出しを我慢した。

 

各馬が動いたことで綻びが見えたところをついて、木村騎手は外に進路を見出した。そると素早い反応を見せたマジックカーペットが2番手の外側まで進出していく。

直線に向いて、あとはブレイヴコールとのマッチレース。

溜めた末脚でしぶとく粘るブレイヴコールに一完歩ずつ差を詰めるマジックカーペット。

 

 

最後は地力の違いで捻じ伏せ、堂々マジックカーペットが差し切った。
 
3着にはポッシビリタースが粘り、4着にナチュラリー。先に動いたイオタイザンは最後は5着となった。

 

マジックカーペットはこれで6戦6勝。サラブレッド導入後、3頭目となる無敗の菊水賞馬の誕生だ。

 

兵庫県の三冠路線は、このあと『兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ)』→『兵庫ダービー』と続く。

 

何故かJRAの強豪が集う『兵庫CS』が組み入れられていて、三冠馬の道のりは険しいと言わざるを得ない。陣営も使うかどうか明言を避けている。

 

これほどの素材ならば、対戦して欲しい気持ちもあるが、万全の態勢で臨めば勝つチャンスが大きい地元馬だけの『兵庫ダービー』に照準を合わせるのもうなずける話。

 

2001年にロードバクシン(三冠達成)が勝ったころとは違い、JRAのメンバーレベルが格段に上がっているのもその要因だ。

 

ここ何年も言われ続けていることだが、三冠路線の改革を望む声が更に強まりそうだ。

 

ただ、陣営からすれば、しっかりと力を付けてから改めてJRA馬に挑戦するという考えは確かにあっていいとは思う。

 

今回のレースでは着差以上の強さであったことは誰の目にも明白で、今年の園田を代表する馬であるのは間違いないところ。

 

全国を相手に強豪を打ち負かすシーンを期待したい。

 

「大きい馬場の方が合うと思う」とインタビューで木村騎手が言ったのは、見据える先を表しているのだから。

 

 

写真:斎藤寿一

文:竹之上次男

2016年度開催成績

【2016年度開催成績】

 

園田競馬
開催日数 163日

売得金  517億6267万9600円

昨年度比 116.3%

 

ファンの皆さまのお陰を持ちまして、昨年度をさらに大きく上回る売得金となりました。
 心より感謝申し上げます。

 

新年度の園田競馬にも、どうぞご期待ください!

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