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無敗の王者誕生~園田ジュニアカップ~

2016年の掉尾を飾る重賞、2歳王者決定戦の『園田ジュニアカップ』は、1番人気のマジックカーペットが中団から差し切って優勝。3戦無敗の2歳王者となった。管理する田中範雄調教師は重賞47勝目。同レースは2014年インディウムで勝って以来の6勝目。騎乗した田中学騎手は重賞42勝目。同レース5勝目となった。

 

レース結果はコチラ>>>

 

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◆出走馬

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①マサルーキー 鴨宮祥行 11番人気

 

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②キョウトブッサ 竹村達也 9番人気

 

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③ラダムドゥラメール 宮下康一 12番人気

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④ヴィップディライト 笹田知宏 7番人気

 

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⑤イオタイザン 杉浦健太 2番人気

 

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⑥マジックカーペット 田中学 1番人気

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⑦ナチュラリー 下原理 3番人気

 

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⑧クールレオ 大山真吾 6番人気

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⑨チャイムクラウン 寺地誠一 10番人気

 

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⑩オレハツライヨ 板野央 8番人気

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⑪ブレイヴコール 吉村智洋 4番人気

 

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⑫セカンドインパクト 田野豊三 5番人気

 

2戦2勝で重賞勝ちのあるナンネッタが早々と戦線離脱。好素質馬ホープクリスエスも追い切り後に不安が発生して回避。やや小粒な印象が否めなかった。ところがふたを開けてみれば、既成勢力の『兵庫若駒賞』勝ちナチュラリー、デビューから3連勝したブレイヴコール。それらに加えて新馬戦圧勝のあと、休み明けのレースでも圧勝したマジックカーペット、重賞2勝の兄を持つイオタイザンも参戦して、なかなかの好メンバーが集った。

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スタートで出遅れてしまったのは、1番人気に支持されたマジックカーペット。それでもすぐさま中団馬群に取り付く。逃げを打ったのはブレイヴコールだった。

 

ナチュラリーが2番手に付け、イオタイザンは前走同様末脚にかける戦法で後方に控えた。

 

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ペースは落ちつき、スローで流れて行く。この緩やかなペースを利用して、マジックカーペットの田中騎手は徐々にポジションを上げて行く。勝負どころでは、いつのまにか3番手グループにまで押し上げていた。

 

前走鮮やかなマクリ脚で快勝していたイオタイザンが、向正面から動きを見せて進出を開始していくが、やはり相手強化の今回は思ったように先頭立つことができないでいる。

 

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スローな流れは当然、前にいる各馬に有利に働いて、追い上げ各馬にとっては苦しい展開に。

 

逃げていたブレイヴコールが遂に追い出し逃げ込みを図る。2番手で前を睨みながらも、後ろからの追い上げを警戒していたナチュラリーも勝負に出る。ところが、すぐ後ろまで迫っていたマジックカーペットが鋭い反応を見せて、一気に先頭に並びかけて直線を迎える。

 

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ナチュラリーはこの時点で脱落。あとはブレイヴコールとマジックカーペットの一騎打ち。
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3勝馬の意地を見せ懸命に粘るブレイヴを、最後はキッチリ1馬身捉えて、マジックカーペットが差し切って優勝した。

 

ナチュラリーは6馬身離されての3着。イオタイザンは伸びきれず4着に敗れた。

 

マジックカーペットはデビュー前から素質を見込まれていた期待馬。2戦目の前の能力検査で、ゲートでトラブルを起こし不合格になっていた。

 

そういった不安を抱えながら圧勝した前走で、評価はさらに高まった。

 

これで3戦3勝となり、一躍来年の重賞戦線での主役候補に名乗り上げることになる。

 

スタートの甘さが現在の課題だが、名門田中範雄厩舎が当然解消してくれるだろう。

 

デビューから川原、下原、田中とトップジョッキーばかりに乗り替わっているが、今後どの騎手と歩んで行くのかも楽しみのひとつとなる。

 

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写真:斎藤寿一

 

文:竹之上次男

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます!

 

本年も園田競馬をご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

チャージアドバンス

 

JRA勢が3着まで独占!モノノフ園田でV2~兵庫ゴールドトロフィー~

第16回『兵庫ゴールドトロフィー』は、ニシケンモノノフが優勝。これで、第1回から16年連続JRA勢の勝利となった。同馬は、2013年の『兵庫ジュニアグランプリ』以来の重賞勝ち。管理する庄野靖志調教師は、昨年の『兵庫チャンピオンシップ』(クロスクリーガー)に続く兵庫でのダートグレード2勝目。横山典弘騎手は、意外にも兵庫で重賞初制覇となった。

 

レース結果はコチラ>>>

 

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①岩ラブバレット 53kg 山本聡哉

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②Jグレープブランデー 58kg 武豊

 

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③岩ブレークビーツ 51kg 保園翔也

 

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④兵トウショウセレクト 51kg 杉浦健太

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⑤兵アドマイヤロイヤル 54kg 田中学

 

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⑥名タッチデュール 51kg 大山真吾

 

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⑦道オヤコダカ 53kg 石川倭

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⑧兵ランドクイーン 51kg 下原理

 

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⑨Jドリームバレンチノ 59.5kg 岩田康誠

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⑩兵ドリームコンサート 52kg 川原正一

 

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⑪Jニシケンモノノフ 57kg 横山典弘

 

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⑫Jノボバカラ 58kg 内田博幸

 

J=JRA、道=北海道、岩=岩手、名=名古屋、兵=兵庫

ハンデ戦となって節目の10年目。当初はハンデだけでは力差が埋まらず、重い斤量を背負うJRA勢が優位に進めた。しかし最近は53㎏や51㎏といった軽量の地方馬も食い込みだし、いよいよハンデ戦らしく様相を変えてきた。

 

それでも有力視されるのはJRA馬。臨戦過程で最も関連が深い『カペラステークス』組、しかも1、2着馬(ノボバカラ、ニシケンモノノフ)が来るとなれば当然中心的存在となる。

 

残る2頭もジーワン馬(グレープブランデー、ドリームバレンチノ)で、今年もかなりの強力布陣。

 

一方、地方勢は『笠松グランプリ』をレコードで連覇したラブバレット、そのとき2着だったオヤコダカが実力上位。地元の大将格は昨年の4着馬、ドリームコンサートとなるが、力量的には劣勢は否めない。

 

逃げて好成績を上げている各馬が揃ったことで注目された先行争いは、なんと地元のランドクイーンが制した。

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それに続いたのがニシケンモノノフとノボバカラ。しかも持ったままの手応えで並びかけて来るのだから、ハナはってもらった形だ。
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ラブバレットも逃げたかった控えざるを得なかった。オヤコダカや、グレープブランデーは中団。ドリームバレンチノは後ろから4番手のポジションで末脚にかける。

 

向正面中間付近で、先にノボバカラが抜け出して行く。すかさず内から並びかけるニシケンモノノフ。たまらず大きく後退するランドクイーン。そこへラブバレット、オヤコダカも続いていく。

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人気の2頭が競り合って迎える4コーナー、各馬が早めに動いたことで、後方で脚をためていたドリームバレンチノにも流れが向き、勢いに任せてグングン迫ってくる。

 

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直線ではノボバカラの末脚が鈍って後退。ニシケンモノノフとドリームバレンチノとの争いとなったが、「1回使って良くなっていた」と鞍上の横山典弘騎手が言ったように、早めに動いても余力があったニシケンモノノフがクビ差凌いで押し切った。

 

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ノボバカラがなんとか3着は粘り、半馬身差でラブバレット、さらにクビ差でオヤコダカが入線。7年ぶりにJRA勢が3着まで独占となった。地元最先着は7着のドリームコンサートだった。

 

「園田のコースは馬の実力だけでじゃなく、ジョッキーのテクニックも出るコースだと思うんでね、毎年ワールドスーパー(ジョッキーシリーズ)のようなレースがあれば、ぼくもいいレースができるんじゃないかと思います」と大きなリップサービスをしてくれた横山典弘騎手。さすがの存在感をしっかり示した。

 

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ラブバレットは控える形でも盛り返したように、やはり力はある。オヤコダカも差のレースをするのだから、この2頭は地方を代表する実力馬といえる。何より、それぞれが生え抜きだというのがいい。

 

さて、問題は地元勢。まったく手も足も出なかった。来年は2月に『園田ウインターカップ』(1400m)、11月に『園田ゴールドカップ』(1230m)の短距離重賞が新設される。

 

園田競馬は、普段1400mを多く施行していながら、短距離戦の重賞路線が充実していなかった。この路線拡充により、陣営の意識も変わり、地元の短距離スターホース誕生へ繋がってもらいたい。

 

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写真:斎藤寿一
文:竹之上次男

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