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GJC2016フォトレポート

9月7日(水)第25回ゴールデンジョッキーカップが開催された。

 

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この日、還暦を迎えた的場文男騎手を中央に記念撮影。

 

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恒例、吉田勝彦アナウンサーによる騎手紹介。

 

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JRA 戸崎圭太 2年ぶり4回目

 

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JRA 内田博幸 5年連続10回目

 

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JRA 岩田康誠 15年連続15回目

 

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岩手 村上忍 5年連続5回目

 

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大井 的場文男 4年連続17回目

 

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笠松 東川公則 4年ぶり3回目

 

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名古屋 丸野勝虎 初出場

 

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高知 赤岡修次 5年連続5回目

 

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佐賀 山口勲 7年連続8回目

 

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兵庫 17年連続17回目

 

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兵庫 2年ぶり5回目

 

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兵庫 木村健 7年連続7回目

 

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初戦のファイティングジョッキー賞。

 

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抜群の好スタートから、丸野騎手がハナヘ。

 

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7馬身差でワンダーグロワールが悠々逃げ切り。

 

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2着争いは重要なポイント争いとなる。

 

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「憧れの舞台で勝てたのが嬉しいです」と初出場の丸野騎手。

 

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2戦目は内田騎手が大逃げを打つ。

 

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2番手追走の田中騎手が早めに先頭を奪って迎える直線。

 

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山口騎手、岩田騎手が迫るが2馬身差を付けて田中騎手が押し切った。

 

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「ペース配分が難しかったけど上手く行きました」

 

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最終戦のチャンピオンジョッキー賞。わずかに的場騎手が立ち後れる…。

 

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木村騎手がハナに立ちペースを握る。

 

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淀みなくレースは流れて4コーナーへ。

 

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直線に入って様相一変、差し馬が台頭する。

 

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後方にいた戸崎騎手、東川騎手が一気に追い上げる。

 

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わずかに戸崎騎手に軍配!2着東川騎手、3着赤岡騎手。

 

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残念ながら総合4位の戸崎騎手。

 

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田中騎手が4年ぶり2度目の総合優勝に。

 

4ポイント差で、還暦・的場騎手は2位となった。

 

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写真:斎藤寿一

スピード女王ランドクイーンが逃げ切り!~園田CC~

第13回目を迎えた『園田チャレンジカップ』(1400m)は、牝馬のランドクイーンが逃げ切って優勝。820mの『園田FCスプリント』以来の重賞2勝目を挙げた。騎乗したのは金沢の吉原寛人騎手。園田での重賞初制覇となった。管理する盛本調教師は、重賞5勝目。同レースは昨年のヒシサブリナに次ぐ、連覇達成となった。

 

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レース結果はコチラ>>>

 

◆出走馬
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①金沢アイナ 吉村智洋騎手 9番人気

 

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②トリニティーチャーチ 笹田知宏騎手 4番人気

 

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③ランドクイーン 吉原寛人騎手(金沢) 5番人気

 

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④笠松ジャックポット 東川公則騎手(笠松) 7番人気

 

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⑤モズミステイク 松浦政宏騎手 6番人気

 

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⑥ドリームコンサート 川原正一騎手 3番人気

 

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⑦タガノギャラクシー 下原理騎手 1番人気

 

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⑧トウショウセレクト 木村健騎手 2番人気

 

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⑨笠松タッチデュール 佐藤友則騎手(笠松) 8番人気

 

重賞としてはやや寂しい9頭立て。それでも1400mが得意な面々が顔を揃えて、それなりの好メンバーにはなった。

 

中でも注目されたのは、前走で金沢の『金沢スプリントカップ』に勝ち、初重賞制覇を成し遂げたタガノギャラクシー。園田に移籍後は1400mばかり使われ、6戦5勝2着1回というほぼパーフェクトな成績。脚質や順調度など総合的にみて1番人気は当然と言えた。

 

2番人気は昨年の『金沢スプリントカップ』の覇者トウショウセレクト。こちらは休み明けだった6月のレースのあと、また3ヶ月空けての出走。順調さでは一歩劣る。それでも実績は最上位だけに支持を集めた。

 

ドリームコンサートは常にあと一歩のレースが続いているが、安定感はある。力は重賞級だけに、厩舎にとっての初タイトルへ向けてもう手の届くところに来ている。

 

ランドクイーンは820mの『園田FCスプリント』を逃げ切ったが、前走船橋遠征で大敗。これは力関係や長距離輸送などがあり、力発揮とはいかなかった。ただ、問題は距離の1400mだ。

 

スタートが一番速かったのは、やはりランドクイーン。一完歩目で抜け出し、楽々ハナを奪った。

 

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トウショウセレクトはやや出負け気味ながら前を追ったが、あれだけ速さを見せられれば控えざるを得ない。もっとも2番手からの競馬も全く問題ない。

 

ドリームコンサートがその後ろの3番手に取り付き、タガノギャラクシーは当面の相手となる各馬を見ながらの4番手を進んだ。

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向正面では一旦4馬身差ほどのリードをとったランドクイーン。引き付けての逃げではなく、持ち前のスピードを前面に押し出しての逃げ。

 

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2番手のトウショウセレクトが休み明けだが悪くない行きっぷり。タガノギャラクシーは3番手に押し上げて、前の各馬に楽をさせず自ら捕まえに行く動きを見せた。

 

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「距離がちょっと長いかな」と吉原騎手は心配していたように、決して余裕の逃げではなかったランドクイーン。そこへトウショウセレクト、タガノギャラクシー、そしてドリームコンサートも迫って来る。

 

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4コーナーでは手応えほどの伸びを見せられないトウショウセレクトがなかなか前を掴まえられないでいる。タガノギャラクシーも必死に追ってくるが逃げ切り濃厚ムード。

 

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直線に入って突き放しにかかるランドクイーンに対して、トウショウセレクトは失速して脱落。外からタガノギャラクシーがジワジワながら詰め寄る。間からドリームコンサートも十分に溜めた末脚を爆発させる。

残り100mの時点で勝負あったと思わせたが、さすがに最後は脚が上がって一気に差を詰められる格好となったランドクイーン。それでもクビ差なんとか凌いで、1400mを逃げ切って見せた。

 

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タガノギャラクシーが惜しい2着、ドリームコンサートが3着に。追い込んだトリニティチャーチが4着に食い込み、トウショウセレクトは5着に沈んだ。

「前走はスタートを決められなかったですけど、きょうはいいスタートが切れました。最後は粘ってくれー!!って感じで必死でした。(アウェイでも)これだけ声を掛けてもらって感動しています。」と吉原騎手は笑顔を弾けさせた。

 

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それにしても、このレースは牝馬が強い。昨年も同厩舎の牝馬ヒシサブリナが優勝した。一昨年は牡馬が勝ったが2着は牝馬。3年前までは6年連続牝馬の勝利だった。暑い時期は牝馬が強いとされるが、来年以降も心に留めておきたい。

 

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登録の段階で名前があったマルトクスパート、エナエビス。そして放牧に出されることになったニホンカイセーラが不在だったのは残念だった。園田は1400mのレースが8割を占めるほど、この距離のスペシャリストが多く存在する。にもかかわらず、古馬にとって数少ない1400mの重賞が少頭数では余りにも残念だ。

 

マイルチャンピオンシップトライアルの地区代表馬選定競走という位置づけなので、時期を変えることは難しいのかも知れないが、せめて賞金を上げて格を上げて欲しい。そして、各陣営の最大目標と言う位置づけにしてもらいたい。

 

一応、兵庫では重賞Ⅰと重賞Ⅱという格付けがある。この『園田チャレンジカップ』と820mの『園田FCスプリント』は重賞Ⅱだ。

 

どうもアラブ時代からあった短距離軽視の傾向が未だに残っていると感じざるを得ない。そもそも路線整備も確立できていない。

 

近年、遠征が盛んになり、他地区で活躍する馬が多く出ている。一方では、地元に短距離の重賞がないから自ずと外へ目を向けなければならないというのも事実。

 

園田の真の頂上決戦は、絶対1400mだと思う。真の頂上決戦を作り、頂点に上り詰めた馬が、年末の『兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)』を制覇する。そんな夢を描きたい。

 

写真:斎藤寿一

文:竹之上次男

帰って来た木村とエナエビスが真夏の夜を制す!

伝統の真夏のハンデ重賞、第48回『摂津盃』は3番人気のエナエビスが木村騎手の騎乗で逃げ切り、5馬身差の圧勝。混戦のメンバーと言われた一戦を、圧倒的な強さで勝ち、大きな存在感を示した。これで同馬は重賞2勝目。木村騎手は同レース5度目の優勝で、通算68勝目(地方のみ)。管理する田中範雄調教師も同レース5勝目。通算では45勝目となった。

レース結果はコチラ>>>

 

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2012年の園田でナイター競馬が開幕した歴史的な日に、オープニングを飾る重賞として組まれたのが『摂津盃』。その年以来、5年連続ナイター開催。関西の真夏の夜を彩る風物詩になりつつあるし、またそうなるように関係者はキャンペーンを充実させなければならないだろう。

 

第48回『摂津盃』はアクロマティックやバズーカの参戦はなかったが実績馬、上り馬、好調馬が出揃い楽しみな一戦となった。

 

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①エーシンクリアー 大山真吾 58kg(2番人気)

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②マークスマン 山崎雅由 54kg(9番人気)

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③ダイナミックグロウ 松浦政宏 56kg(5番人気)

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④バレーナボス 板野央 54kg(7番人気)

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⑤サンライズブレット 川原正一 54kg(6番人気)

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⑥エナエビス 木村健 57kg(3番人気)

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⑦オーケストラピット 杉浦健太 52kg(11番人気)

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⑧タガノプリンス 下原理 55kg(8番人気)

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⑨ニシノイーグル 笹田知宏 53kg(12番人気)

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⑩エイシンイースト 永島太郎 54kg(1番人気)

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⑪キングブラーボ 竹村達也 55kg(10番人気)

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⑫エイシンホクトセイ 吉村智洋 55kg(4番人気)

 

トップハンデのエーシンクリアーは重賞7勝で実績最上位。58kgを背負わされたがこれは当然の斤量。59kgを課せられると思っていたぐらいで、これはむしろ軽い斤量。ファンは2番人気に支持した。

 

次に重い57kgのハンデを背負うのがエナエビス。去年の4月に名古屋で重賞勝ち。ダートグレードでも5着と健闘した生え抜き馬のエース。その後の長期ブランクがありながら、復帰後の2戦目を迎える。

 

夏は勢いが制すると言われるが、そんな昇り馬中の昇り馬がエイシンイースト。B1、A2と4連勝してオープンに昇級。初めてのオープンが重賞となるが、54kgの斤量と勢いを買われ、1番人気に支持された。

 

昨年の覇者ダイナミックグロウは12歳馬となったが、前走で復活の逃げ切り勝ちを決め、連覇へ機運が高まる。ハナを奪えるかどうかカギとなる。

 

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スタートが切られた午後7時55分、ほとんど揃った飛び出し。出遅れ癖のあったバレーナボスも、この馬としては好スタートの部類。全馬不利なくダッシュを利かせた。

 

中でも一番の出足を見せたのがエナエビスだった。最初に向かえるコーナーで1馬身の差をつけて抜きんでていた。一旦並びかけようとしたダイナミックグロウも控えざるを得ず2番手となり、エーシンクリアーが3番手のポジション。エイシンイーストがその後ろの4番手。

 

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正面に入って来た時点で一気にペースダウン。12頭が一団となるスローな流れ。完全にペースを支配した木村騎手はこの時点で「勝負あった」と感じていた。

 

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こうなると前にいる各馬が俄然有利で、後ろの各馬は速めに仕掛けなくてはならない。

 

向正面に入ってピッチを上げて行く各馬。それでもエナエビスは楽な感じで悠々先頭。十分末脚を残している様子だ。

 

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2番手のダイナミックグロウが迫って行くが、元来逃げ馬の同馬にとって、追いかける展開は厳しい。そこへ4番手にいたエイシンイーストが追い上げ2番手に押し上げる。

 

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58kgが堪えたとも思えないが、エーシンクリアーは勝負どころで反応が鈍り、3番手を守るのがいっぱいの状況。断然エナエビス優勢のまま直線を迎える。

 

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懸命に追ってくる各馬を、エナエビスは楽々と突き放してしまう。あっという間にその差は広がり、最後は5馬身差の圧勝。

 

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瞬発力の差、能力の高さをまざまざと見せつけた。

 

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2着にはエイシンイースト。1番人気で敗れたものの、多少人気先行の感があった。勝ち馬以外には完全に内容で上回っていて、オープンでも重賞でも十分闘える技量を示した。今後の重賞路線でも注目される。

 

エーシンクリアーが3着を地力でなんとか粘った。上がり勝負より平均的に脚を使うタイプで、流れも向かなかった。巻き返しを期待しよう。

 

逃げられなかったダイナミックグロウが4着に。そして連闘で臨んだマークスマンが5着に健闘した。

 

勝った木村健騎手は、この日の7レースで勝って兵庫生え抜きジョッキーの地方通算勝ち鞍の新記録(3377勝)を作ったところだった。

 

腰の椎間板ヘルニアで戦列を離れ、記録に王手をかけながら1ヶ月余りが過ぎていた。2日前に復帰したが勝ち鞍を挙げられずこの日を迎えていた。

 

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記録達成のセレモニーで「次に腰をやったら引退します」と堂々と宣言してしまった木村騎手。『摂津盃』のお立ち台でも水を向けると『やめます』とさらにダメ押し宣言…。

 

ただ、これは弱気の発言ではなく、次の痛みを恐れず、腰がめげるまで頑張りぬくというフルパワー騎乗が身上の木村騎手の美学なのだ。

 

思えば、同じく兵庫生え抜きで長期ブランクを克服したエナエビスとは重なり合うところがある。決してめげてほしくはないが、このコンビでさらに園田を盛り上げてもらいたい。

 

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写真:斎藤寿一

文:竹之上次男

3歳馬、高知ディアマルコが古馬を一蹴~兵庫SQ賞~

『GRANDAME-JAPAN2016』古馬シーズン第3戦目となる『第9回兵庫サマークイーン賞(以下兵庫SQ賞)』が行われ、高知からの遠征馬ディアマルコが快勝。5月の『のじぎく賞』に続いて園田で重賞2勝目。間に『高知優駿』の優勝を挟んでおり、重賞3連勝となった。管理する那俄性調教師、鞍上の佐原秀泰騎手ともに『のじぎく賞』以来の兵庫で重賞2勝目。

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レース結果はコチラ>>>

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①ヒメカイドウ(永島騎手) 9番人気

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②デンコウガイア(吉村騎手) 6番人気

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③船橋ケンブリッジナイス(金沢・吉原騎手) 3番人気

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④ミスティックアート(大柿騎手) 11番人気

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⑤トーコーヴィーナス(大山騎手) 1番人気

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⑥タガノトリオンフ(下原騎手) 2番人気

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⑦高知ブラックバカラ(永森騎手) 5番人気

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⑧笠松ジャーサンプラーン(川原騎手)

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⑨笠松タッチデュール(鴨宮騎手)

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⑩オーケストラピット(板野騎手) 8番人気

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⑪高知ディアマルコ(佐原騎手) 4番人気

 

昨年連覇を果たしたエーシンサルサが引退。新女王の座を懸けて争われた『兵庫SQ賞』。その称号に一番近いとされたのはトーコーヴィーナス。これまで重賞を6勝しており、他地区でも重賞2勝。南関東でも好走経験があり、全国クラスの実績。当然1番人気に支持された。

 

JRAから移籍後、10連勝で初のオープン挑戦が重賞レースとなったタガノトリオンフ。これまでのケースからは、連勝が途絶えるのは初のオープン馬相手の一戦。それでも勝ちっぷり良さから、ファンは2番人気に支持した。3番人気は船橋のケンブリッジナイス。半年の休み明けも、昨年のこのレースの2着馬で、十分すぎる実績をこれまで挙げている。5月に『のじぎく賞』を勝った高知のディアマルコが4番人気。地元で世代王者に輝いて、再び園田に矛先を向けてきた。

 

この4頭が単勝10倍を切るオッズを示していて、他の各馬は20倍以上となった。

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逃げ宣言をしていた大山騎手のトーコーヴィーナスが、スタートを決めて注文通りハナに立った。ディアマルコも好スタートを切り2番手に取り付く。タガノトリオンフがその後ろの3番手。ケンブリッジナイスは中団からの競馬となった。

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淀みのない流れでレースは進み、隊列も変わらずトーコーヴィーナスが各コーナーを先頭で廻って行く。

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4コーナーを迎えても先頭を保って、押し切らんとする直線、ディアマルコとタガノトリオンフが迫って来た。

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そのあとは離れてしまい、完全に前の3頭の争い。2頭の間を割って伸びようとするタガノトリオンフ、外からしぶとく食い下がるディアマルコ。それでも粘るトーコーヴィーナスが押し切ったかと思ったゴール寸前、グイッとひと伸びを見せて、ディアマルコが前を捉えきった。

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「とにかく必死で、勝ったことすら分からないくらい。夢を見ているみたいです」と鞍上の佐原秀泰騎手は実感が湧かない様子。
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それでも最後のひと伸びは凄味を感じさせた。

 

トーコーヴィーナスは正攻法の逃げで敗れたのだから仕方がない。タガノトリオンフも初のオープンでしかも重賞。距離も得意ではない1700mで、崩れず3着なのだから立派と言える。

 

一方で、ケンブリッジナイスは全くいいところなくしんがりに敗れた。いくら休み明けでもこれでは心配になる。

 

B1からの格上挑戦だったヒメカイドウ(9番人気)が4着と健闘を見せた。

 

ディアマルコは高知デビューの3歳馬。「道中も追っ付けないと動かないくらいで、勝てると思えるような感じはなかったです。それでも、この馬にはまだ先がありそうで、それを少し見ることができた気がします」とまだ全ての力を発揮していないと佐原騎手は言う。となると、底知れぬ強さを感じてしまう。

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9月1日名古屋の『秋桜賞』が次の目標。そこへ兵庫勢ももちろん参戦するだろう。当然、巻き返しを期待したいところだが、ディアマルコの更なる成長を見てみたい気もする…。

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写真:斎藤寿一
文:竹之上次男

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