無傷の7連勝でまずは一冠!
2015年04月3日
6戦6勝の無傷で臨んだインディウムが難なく勝利し、三冠初戦『菊水賞』を制覇。デビューからの連勝を7に伸ばしました。
同馬はこれで昨年末の『園田ジュニアカップ』以来の重賞2勝目。鞍上の木村騎手は59勝目(中央含む)、管理する田中範雄調教師は37勝目となりました。
レース結果はコチラ。
唯一、対抗しうるトーコーヴィーナスが牝馬路線の『GRANDAME-JAPAN』シリーズに進み、ここを回避。道営から移籍後7戦5勝のマキシマムカイザーも回避となり、インディウムにとっては対抗馬のいない独壇場となった。
しかし7レースで114万馬券、9レースで66万馬券が飛び出し、波乱ムードの漂うこの日の園田競馬場。大本命に推されるインディウムにも不安視する声がささやかれそうなものだが、ファンもこの馬のズバ抜けた力は承知で、単勝元返しの支持。それに応えてインディウムがあっさり勝ってしまう。
スタートは全馬が素晴らしい発馬。インディウムはどちらかというとスタートはあまり上手ではない方。他の各馬が良いスタートを切っただけに、若干遅れ気味に見えたが、この馬としては好スタートの部類。
3番手に付けて折り合いに専念。ただ口を割るような仕草を見せてしまう。
「そこまでかかっているイメージではなかったですよ」と木村騎手が振り返るように、別段折り合いを欠いたようではなかったようです。
3番人気のオトコギが逃げて、7番人気グレイスマアナが2番手。インディウムと並ぶように4番人気のコパノジョージが位置取り、2番人気のバズーカは中団からの競馬。
木村騎手がどこから動いて行くかが注目されたが、持ったままで3コーナーを迎え、ゆっくり前を捉える作戦。4コーナーで先頭に立ち、追い出したのは直線に入ってからでした。
終始インディウムをマークしていたコパノジョージが2番手に上がり、逃げていたオトコギとグレイスマアナが3番手でつばぜり合い。バズーカは後方に置かれてしまい、伸びあぐねている。
抜け出したインディウムは最後は2馬身の差をつけてゴール。サラブレッド導入後、2頭目となる無敗の菊水賞馬の称号を7戦7勝で掴みとりました。
2着にコパノジョージ、3着はしぶとくオトコギが粘り、グレイスマアナは惜しい4着。バズーカはいいところなく5着に敗れた。
着差の2馬身は「物足りない」と木村騎手は言います。
「この相手ならもっと離すと思ってたんですけど、2馬身ですか…。この日のために目一杯の仕上げをしたので、疲れがあったのかも知れません。今後はもっともっと力を付けて行って欲しいですけどね、10連勝を狙っていますからね」
このあとは二冠目になる『兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ)』(5月6日・1870m)は回避する予定。連勝にこだわり、JRAの強豪たちとは闘わない。いわば敵前逃亡…。
出走して欲しい、強い相手と闘って欲しいと思いますが、陣営の考えですから仕方がないところ…。どこまで連勝が伸びるのか注目することにしましょう。
6月4日の『兵庫ダービー』が次の目標。それまでに1走か2走する。2走して負けなければ無敗の二冠馬誕生が、デビューからの10連勝で達成される。
そうしておいてから、いよいよ全国に打って出る。
『兵庫ダービー』の表彰台に木村騎手が立っていれば、その言葉は全国各地の強豪たちへの宣戦布告となる。
写真:斎藤寿一
文:竹之上次男