【ブロック選定競走】(JRAマイルチャンピオンシップトライアル地区代表馬選定競走) デイリースポーツ社賞

第14回園田チャレンジカップ(重賞Ⅱ)

レース結果

第14回 園田チャレンジカップ(勝ち馬:トウケイタイガー)

第14回 園田チャレンジカップ写真

レース概要

第14回『園田チャレンジカップ』は、笠松からの遠征馬3頭を交えて11頭で争われ、断然人気のトウケイタイガーが4馬身差で逃げ切り快勝。今年だけで重賞4勝目を挙げた。騎乗した川原正一騎手は110勝目のタイトルゲット。管理する住吉調教師は重賞6勝目となった。5月の『かきつばた記念』でJRA勢を4馬身ちぎって快勝したトウケイタイガーにとって、力量は断然抜けていて、負ける要素が見当たらない。単勝1.0倍の元返しは当然と思われた。

スタートを決めてハナを奪った瞬間、勝負が決していた。2番手に付けたのはシーズアレインボー。笠松のハイジャが3番手に付けて、2番人気のドリームコンサートは4番手のポジションとなった。トウケイタイガーのマイペースは他の馬にとってはハイペース。シーズアレインボーは早々とついていけなくなり後退。替わってハイジャが2番手に上がる。中団にいたユウキエナージーがマクるようにして進出を開始。3番手まで追い上げた。この間、ドリームコンサートは反応が悪く伸びあぐねている。持ったままで迎えた4コーナー。ハイジャが並びかけて来るのを確認して追い出した川原騎手、スッと突き放して直線を迎える。あとは楽々と差を広げ、最後は4馬身差を付けてトウケイタイガーが逃げ切った。2着のハイジャは3着馬に4馬身差。スピードが十分あり、しぶとさもある。今回は相手が悪かっただけで、今後も重賞戦線で活躍が大いに期待できる内容だった。3着に粘ったのはユウキエナージー。得意のマクリ戦法が出たのは本調子を取り戻した証と言える。ドリームコンサートは最後も伸びを欠き、良いところなく4着に敗れた。2月の『園田ウインターカップ』の内容からも、逆転は無理にせよ、他の馬には負けられない一戦だっただけに、不甲斐ないレースぶりとなった。

勝ったトウケイタイガーはこれで今年の重賞4勝目。ダートグレード勝ちもあり、兵庫県の年代表馬は確定的。次に狙うは地方競馬の代表馬。このあとは11月3日の『JBCスプリント(JpnⅠ)』(大井競馬場・1200m)が目標となる。その前に同じ舞台の『東京盃(JpnⅡ)』(10月4日)があり、そこで腕試しをするのもいいかも知れない。年末の『兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)』で、同レース地方馬初勝利を目指すというのが陣営の大目標。その前に、兵庫県馬初のジーワン制覇の夢へ向かう。

レース結果

第13回 園田チャレンジカップ(勝ち馬:ランドクイーン)

第13回 園田チャレンジカップ写真

レース概要

第13回目を迎えた『園田チャレンジカップ』(1400m)は、牝馬のランドクイーンが逃げ切って優勝。820mの『園田FCスプリント』以来の重賞2勝目を挙げた。騎乗したのは金沢の吉原寛人騎手。園田での重賞初制覇となった。管理する盛本調教師は、重賞5勝目。同レースは昨年のヒシサブリナに次ぐ、連覇達成となった。 重賞としてはやや寂しい9頭立て。それでも1400mが得意な面々が顔を揃えて、それなりの好メンバーにはなった。中でも注目されたのは、前走で金沢の『金沢スプリントカップ』に勝ち、初重賞制覇を成し遂げたタガノギャラクシー。園田に移籍後は1400mばかり使われ、6戦5勝2着1回というほぼパーフェクトな成績。脚質や順調度など総合的にみて1番人気は当然と言えた。 2番人気は昨年の『金沢スプリントカップ』の覇者トウショウセレクト。こちらは休み明けだった6月のレースのあと、また3ヶ月空けての出走。順調さでは一歩劣る。それでも実績は最上位だけに支持を集めた。ドリームコンサートは常にあと一歩のレースが続いているが、安定感はある。力は重賞級だけに、厩舎にとっての初タイトルへ向けてもう手の届くところに来ている。ランドクイーンは820mの『園田FCスプリント』を逃げ切ったが、前走船橋遠征で大敗。これは力関係や長距離輸送などがあり、力発揮とはいかなかった。ただ、問題は距離の1400mだ。

スタートが一番速かったのは、やはりランドクイーン。一完歩目で抜け出し、楽々ハナを奪った。トウショウセレクトはやや出負け気味ながら前を追ったが、あれだけ速さを見せられれば控えざるを得ない。もっとも2番手からの競馬も全く問題ない。ドリームコンサートがその後ろの3番手に取り付き、タガノギャラクシーは当面の相手となる各馬を見ながらの4番手を進んだ。向正面では一旦4馬身差ほどのリードをとったランドクイーン。引き付けての逃げではなく、持ち前のスピードを前面に押し出しての逃げ。2番手のトウショウセレクトが休み明けだが悪くない行きっぷり。タガノギャラクシーは3番手に押し上げて、前の各馬に楽をさせず自ら捕まえに行く動きを見せた。「距離がちょっと長いかな」と吉原騎手は心配していたように、決して余裕の逃げではなかったランドクイーン。そこへトウショウセレクト、タガノギャラクシー、そしてドリームコンサートも迫って来る。4コーナーでは手応えほどの伸びを見せられないトウショウセレクトがなかなか前を掴まえられないでいる。タガノギャラクシーも必死に追ってくるが逃げ切り濃厚ムード。直線に入って突き放しにかかるランドクイーンに対して、トウショウセレクトは失速して脱落。外からタガノギャラクシーがジワジワながら詰め寄る。間からドリームコンサートも十分に溜めた末脚を爆発させる。 残り100mの時点で勝負あったと思わせたが、さすがに最後は脚が上がって一気に差を詰められる格好となったランドクイーン。それでもクビ差なんとか凌いで、1400mを逃げ切って見せた。タガノギャラクシーが惜しい2着、ドリームコンサートが3着に。追い込んだトリニティチャーチが4着に食い込み、トウショウセレクトは5着に沈んだ。 「前走はスタートを決められなかったですけど、きょうはいいスタートが切れました。最後は粘ってくれー!!って感じで必死でした。(アウェイでも)これだけ声を掛けてもらって感動しています。」と吉原騎手は笑顔を弾けさせた。それにしても、このレースは牝馬が強い。昨年も同厩舎の牝馬ヒシサブリナが優勝した。一昨年は牡馬が勝ったが2着は牝馬。3年前までは6年連続牝馬の勝利だった。暑い時期は牝馬が強いとされるが、来年以降も心に留めておきたい。登録の段階で名前があったマルトクスパート、エナエビス。そして放牧に出されることになったニホンカイセーラが不在だったのは残念だった。園田は1400mのレースが8割を占めるほど、この距離のスペシャリストが多く存在する。にもかかわらず、古馬にとって数少ない1400mの重賞が少頭数では余りにも残念だ。

マイルチャンピオンシップトライアルの地区代表馬選定競走という位置づけなので、時期を変えることは難しいのかも知れないが、せめて賞金を上げて格を上げて欲しい。そして、各陣営の最大目標と言う位置づけにしてもらいたい。一応、兵庫では重賞Ⅰと重賞Ⅱという格付けがある。この『園田チャレンジカップ』と820mの『園田FCスプリント』は重賞Ⅱだ。どうもアラブ時代からあった短距離軽視の傾向が未だに残っていると感じざるを得ない。そもそも路線整備も確立できていない。近年、遠征が盛んになり、他地区で活躍する馬が多く出ている。一方では、地元に短距離の重賞がないから自ずと外へ目を向けなければならないというのも事実。園田の真の頂上決戦は、絶対1400mだと思う。真の頂上決戦を作り、頂点に上り詰めた馬が、年末の『兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)』を制覇する。そんな夢を描きたい。

レース結果

第12回 園田チャレンジカップ(勝ち馬:ヒシサブリナ)

第12回 園田チャレンジカップ写真

レース概要

園田の短距離王決定戦『園田チャレンジカップ』(9月4日・1400m)は、遠征馬のない地元馬11頭で行われ、川原騎手が騎乗した3番人気のヒシサブリナ(牝4・盛本厩舎)が優勝。初の重賞タイトルを手に入れた。川原正一騎手は3年ぶり2度目の同レース制覇で、通算101勝目の重賞勝ち。管理する盛本信春調教師は通算3勝目のタイトルとなった。川原騎手が、また新たな金字塔を打ち立てた。笠松競馬所属時代に2856勝。園田に移籍後、9年7ヶ月で2000勝の大台に乗せた。しかも、それを重賞の舞台でやってのけるのだから、ドラマにもほどがある。注目されたのは、この距離のオープンで9戦連続連対中のニホンカイセーラ。前走1700mの『摂津盃』を使われ、折り合いを欠き11着と大敗していた。得意距離に戻るが、前走の後遺症がないかと心配された。それでも、ファンは1番人気に支持した。中央出身のマルトクスパートが2番人気。これまで園田では【14-4-2-0】と3着を外していない超堅実派。オープン特別で5勝を挙げており、悲願の重賞制覇がかかる。復調ムード漂うニーケ(4番人気)とポセイドン(6番人気)のトーコー軍団も実績があり、当然有力候補。JRA時代、短距離を中心に活躍していたトリニティチャーチは距離短縮が有利な材料と見られ、5番人気となった。揃ったスタートからのスピード争いは思いのほか激しくならず、金沢の吉原騎手が騎乗したマルトクスパートがすんなりハナを奪う。トーコーニーケが2番手。ハナを奪うか注目されたニホンカイセーラは、行く構えすら見せず控える競馬で中団からレースを進める。ヒシサブリナはトーコーポセイドンと前後しながら4、5番手を追走する形となった。オープン馬、しかも重賞レースとは思えぬほどのスローな流れとなり、レースを引っ張るマルトクスパートにとっては絶好の展開。それを許すまいと懸命にプレッシャーを与えに行く二番手のトーコーニーケと吉村騎手。しかし、馬体を併せるまでには至らない。ニホンカイセーラも向正面から動いて 行くが、思うように差を詰められないでいる。それより後方にいたトリニティチャーチの方がいい脚で先団めがけて上がって行く。この時点でポセイドンが脱落。その間に、内からジワジワ差を詰めていたのが川原騎手のヒシサブリナだった。4コーナー。あとは残るスタミナをすべて使い切って逃げ切るだけのマルトク。それを追うニーケ。外からトリニティとセーラがようやく迫る。そして内から忍び寄るサブリナ。誰もが吉原騎手のマルトクが逃げ切ったと思ったその瞬間、外に切り替えた川原騎手のヒシサブリナがゴール前で鮮やかに差し切って見せた。笠松(岐阜県競馬)、園田(兵庫県競馬)と所属した2つの主催者で2000勝を挙げる偉業を、なんと重賞レースで決めてみせたのでした。マルトクスパートはなんとか2着は確保。トーコーニーケが3着。追い上げたトリニティチャーチが4着で、ニホンカイセーラは5着。スローペースで差し馬には厳しい流れとなったレースだった。 この日の川原騎手は2勝を挙げて、園田所属での2000勝に王手をかけていた。迎えた第8レースで、単勝1.4倍と断然の支持を受けたキクノレヨンに騎乗。直線で堂々と抜け出して、勝ったと思わせた瞬間、わずかにハナ差で差し切られて、記録達成がお預けになっていた。終わってみれば、この敗戦も重賞レースの劇的な幕切れの演出となった。『金字塔』という言葉は、ピラミッドの日本語表現。先人たちのネーミングセンスに感服する。ただ積み上げるのではなく、四辺の土台を築いた上でないとたどり着けない境地。笠松時代と園田に来てからと、ふたつのピラミッドを築いたのだ。これは世界にも例を見ない、ギネス級のものだろう。きっとそうだ!表彰式が終わったあと、川原騎手が胸に秘めた想いを自ら語ってくれた。「本当はね、盛本先生が、ぼくがマルトクスパートに乗るものだと思って、金沢の吉原くんに依頼するからと言ってきたんよね。でも先生、それはやめてください!と言った。先生はぼくに気を遣ってそう言ってくれたんだけど、ぼくは盛本厩舎で主戦のように乗ってるわけだから、勝っても負けてもヒシサブリナに乗るって言った。戦績からはマルトクに乗るのが普通だけれど、盛本厩舎に乗らないとダメでしょう!」四辺の土台を振り返って、積み上げる石を決めたのだ。こうして川原騎手は、笠松での2000勝、園田での2000勝、重賞100勝と決して崩れることのないピラミッドを積み上げてきた。来年、5000勝というピラミッドが建とうとしている。川原騎手のレースを見ていると、軽々と勝ち星を積み上げているように見えるが、決してそうではない。ひとつひとつの勝利に、しかっりと重みを感じているからこそ、強固な塔を造り上げられるのだ。

昨年の結果

第11回 園田チャレンジカップ(勝ち馬:クリスタルボーイ)

第11回 園田チャレンジカップ

レース概要

 その金ナイターでは2度目となる他地区との交流戦。 『園田チャレンジカップ』(1400m)は9月5日、園田競馬場で行われ、名古屋から参戦した1番人気のクリスタルボーイが悠々逃げ切って、力の違いを見せつけました。

 金沢から2頭、名古屋、笠松からそれぞれ1頭、計4頭の遠征馬を迎えて12頭フルゲートで争われました。ダートグレード戦線でも入着級の成績を残しているクリスタルボーイに とって、ここでは格が違った。「外に(ハナに)行きたそうな馬がいたので、それが強引に行くなら下げていいと。控えても前の方なら大丈夫だと思ってました」と鞍上のベテラン戸部尚実騎手。

 ハナにはこだわらない気持ちの余裕が、逆にすんなりハナに立つことに繋がります。「自身のデキが良かったのか、行きっぷりがいいのか、道中もずっと余裕のある走りでした。 ちょっとコーナーの動きが悪いところがあるので心配したけど、直線に向くまで(他の)馬の気配がなかったので大丈夫だなと思いました」もう完勝です。もともとJRA出身で、バリバリの オープン馬。南関東を経て名古屋に移籍。今年はダートグレードの『黒船賞』と『かきつばた記念』でともに5着と好走。今後も更なる活躍が期待できる。「機会があったら、グレードレース でも優勝目指したいと思います」年末、園田競馬場では『兵庫ゴールドトロフィー』というグレードレースが行われます。恐らく、ここに照準を合わせて来ると思われるので楽しみに待ち ましょう。さて、2馬身半差の2着にはラッキーフラワー(4番人気)。「今回のメンバーならチャンスがあると思うので頑張ります」と気合いを込めてレースに臨んだ鞍上の杉浦騎手。 ややこの馬にしては後ろからレースを進めて行くも、向正面から積極的に進出を開始。長くいい脚を使って2着に食い込んだのでした。実はこの馬、4番人気のときは【3-3-0-1】と 準パーフェクトな成績。少し見放されたぐらいが買い時?3着には古豪タガノブリガデイロ(9番人気)が健闘を見せました。1400mではこれまで19勝を挙げている超スペシャリスト。

しかし、勝ち鞍は昨年の5月から遠ざかっているように、8歳となって衰えを感じざるを得ない状況でした。それでも今回は調教の段階からブリンカーを着用させ、厩舎の意気込みと、 同馬の気合いの変化もあったという臨戦。確かにいつもとは違う積極性が見られ、道中の反応も良く、全盛期の勢いはないにしても、意地とプライドを感じさせる走りを披露。

 園田ファンの胸をアツくさせた。2番人気のサワノファインはブリガデイロが動いたときに同じように反応ができなかった。この辺りは連戦の疲れもあったか…。それでも4着に踏ん張った ように堅実なレースぶりには頭が下がる。この夏の短距離戦線を盛り上げた立役者だったのは間違いなく、心から拍手を送りたい。その金ナイター交流元年となった今年。  初めてメインのお立ち台を他地区の馬に譲ったものの、やはり交流戦は面白い。