第17回兵庫ゴールドトロフィー(JPNⅢ)

レース結果

第16回 兵庫ゴールドトロフィー(勝ち馬:ニシケンモノノフ)

第16回 兵庫ゴールドトロフィー写真

レース概要

第16回『兵庫ゴールドトロフィー』は、ニシケンモノノフが優勝。これで、第1回から16年連続JRA勢の勝利となった。同馬は、2013年の『兵庫ジュニアグランプリ』以来の重賞勝ち。管理する庄野靖志調教師は、昨年の『兵庫チャンピオンシップ』(クロスクリーガー)に続く兵庫でのダートグレード2勝目。横山典弘騎手は、意外にも兵庫で重賞初制覇となった。 ハンデ戦となって節目の10年目。当初はハンデだけでは力差が埋まらず、重い斤量を背負うJRA勢が優位に進めた。しかし最近は53㎏や51㎏といった軽量の地方馬も食い込みだし、いよいよハンデ戦らしく様相を変えてきた。それでも有力視されるのはJRA馬。臨戦過程で最も関連が深い『カペラステークス』組、しかも1、2着馬(ノボバカラ、ニシケンモノノフ)が来るとなれば当然中心的存在となる。残る2頭もジーワン馬(グレープブランデー、ドリームバレンチノ)で、今年もかなりの強力布陣。一方、地方勢は『笠松グランプリ』をレコードで連覇したラブバレット、そのとき2着だったオヤコダカが実力上位。地元の大将格は昨年の4着馬、ドリームコンサートとなるが、力量的には劣勢は否めない。

逃げて好成績を上げている各馬が揃ったことで注目された先行争いは、なんと地元のランドクイーンが制した。それに続いたのがニシケンモノノフとノボバカラ。しかも持ったままの手応えで並びかけて来るのだから、ハナはってもらった形だ。ラブバレットも逃げたかった控えざるを得なかった。オヤコダカや、グレープブランデーは中団。ドリームバレンチノは後ろから4番手のポジションで末脚にかける。向正面中間付近で、先にノボバカラが抜け出して行く。すかさず内から並びかけるニシケンモノノフ。たまらず大きく後退するランドクイーン。そこへラブバレット、オヤコダカも続いていく。人気の2頭が競り合って迎える4コーナー、各馬が早めに動いたことで、後方で脚をためていたドリームバレンチノにも流れが向き、勢いに任せてグングン迫ってくる。 直線ではノボバカラの末脚が鈍って後退。ニシケンモノノフとドリームバレンチノとの争いとなったが、「1回使って良くなっていた」と鞍上の横山典弘騎手が言ったように、早めに動いても余力があったニシケンモノノフがクビ差凌いで押し切った。ノボバカラがなんとか3着は粘り、半馬身差でラブバレット、さらにクビ差でオヤコダカが入線。7年ぶりにJRA勢が3着まで独占となった。地元最先着は7着のドリームコンサートだった。

「園田のコースは馬の実力だけでじゃなく、ジョッキーのテクニックも出るコースだと思うんでね、毎年ワールドスーパー(ジョッキーシリーズ)のようなレースがあれば、ぼくもいいレースができるんじゃないかと思います」と大きなリップサービスをしてくれた横山典弘騎手。さすがの存在感をしっかり示した。ラブバレットは控える形でも盛り返したように、やはり力はある。オヤコダカも差のレースをするのだから、この2頭は地方を代表する実力馬といえる。何より、それぞれが生え抜きだというのがいい。さて、問題は地元勢。まったく手も足も出なかった。来年は2月に『園田ウインターカップ』(1400m)、11月に『園田ゴールドカップ』(1230m)の短距離重賞が新設される。園田競馬は、普段1400mを多く施行していながら、短距離戦の重賞路線が充実していなかった。この路線拡充により、陣営の意識も変わり、地元の短距離スターホース誕生へ繋がってもらいたい。

レース結果

第15回 兵庫ゴールドトロフィー(勝ち馬:レーザーバレット)

第15回 兵庫ゴールドトロフィー写真

レース概要

ダートグレード競走、短距離戦の掉尾を飾る『兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)』が12月24日に園田競馬場で行われ、1番人気に支持されたレーザーバレットが中団から差し切り快勝。同馬これで、浦和の『オーバルスプリント(JpnⅢ)』に続く重賞2勝目。管理する萩原調教師は園田でのダートグレードレースは初勝利。騎乗した戸崎圭太騎手は同レース初勝利で、兵庫のダートグレード完全制覇となった。過去14年連続JRA勢が優勝しており、地方馬の優勝はこれまでないレース。そのため、8年前からハンデ戦になりその差が埋まるのかと思われたが、逆に高重量を背負ってJRA馬が勝ち続け、力の違いがより一層明白となってしまっている。今年のトップハンデは、上限となる595kgのドリームバレンチノ(3番人気)。一昨年は59kgを背負って4馬身差の圧勝。昨年はJpnⅠも勝ったが今年は未勝利。やや見込まれた感もなくはないが、重賞で2着が2回あり、衰えは感じられない。次が57kgのレーザーバレット。浦和『オーバルスプリント(JpnⅢ)』(1400m)で初タイトル。前走『JBCスプリント(JpnⅠ)』(1200m)で前残りの展開ながら、追い込んで4着と地力を示した。得意の1400mで決め手が更に活きる。ファンは1番人気に推した。2番人気は3歳馬のアキトクレッセント。ダッシュ力があり、ハナを切れば初の古馬戦も楽しみな馬。春はノンコノユメと差のないレースをしており、休み明けでも53kgという斤量、鞍上武豊騎手というのも手伝って、多くの支持を集めた。4番人気がホッカイドウ競馬のポアゾンブラック。園田でデビューして無傷の5連勝で『菊水賞』を勝った素質馬。その後にJRAに移籍してオープンまで上り詰めた。ダートグレード勝ちはないが、2着が3回。ハンデは56kgとなった。地元では前走、JRAからの移籍初戦を快勝したドリームコンサートが52kgで5番人気。同じく移籍後2戦目のエイシンゴージャスは、5月にJRA『栗東ステークス』を勝っている実力馬。54kgの斤量を課せられて6番人気に。兵庫生え抜きニホンカイセーラは51kgで9番人気。

スタートはややバラついた。スピード自慢のアキトクレッセントは後手に回ってしまい最後方からとなった。ハナを切ったのは大井のルックスザットキル。2番手にドリームコンサートが付けて、3番手にポアゾンブラック。ドリームバレンチノは中団外目。レーザーバレットは馬群の真っただ中を進む。向正面で動いたのはポアゾンブラック。3年半ぶりにコンビ復活!兵庫所属時代に主戦を務めた松浦政宏騎手に戻った手綱が積極的な指示を出す。59.5kgのドリームバレンチノもここで動いて前に並びかける。レーザーバレットはこの間も、まだ中団馬群の中。直線入り口では、ドリームバレンチノが先頭に替わって押切りを計る態勢。内でポアゾンブラックも懸命に盛り返して懸命に粘る。しかし、決め手が違った。「内ですきまを縫いながら走って来ました(笑)」と鞍上の戸崎騎手が言うように、終始馬群の中で怯まず、外にも出さず、先に抜け出したドリームバレンチノの内から伸びて楽々とレーザーバレットが差し切った。3着にポアゾンブラックが粘って地方馬最先着。ドリームコンサートもしぶとく食い下がってクビ差の4着と惜しい内容だった。さらに3馬身差で兵庫生え抜きニホンカイセーラが5着に食い込む健闘を見せた。結果的にポアゾンブラックは早や仕掛けだったかも知ないが、動いた瞬間、園田ファンの胸は躍ったのではないか。着を拾う乗り方よりも、勝ちに行く姿勢に感動を覚えた。そしてレース後、現在ホッカイドウ競馬が冬季休催中ということもあり、このまま兵庫に所属してレースをすることが発表された。トップンデのドリームバレンチノにしても、あそこは動かざる得ないところで、勝ち馬を褒めるしかないレースぶり。4着のドリームバレンチノはこのメンバー相手に4着は立派のひと言。今後ダートグレード戦線で楽しみだし、園田では敵なしになる可能性もある。5着のニホンカイセーラも立派で、やはり1400mは走る。遠征は苦手だが、来年のさらなる成長を楽しみにしたい。エイシンゴージャスはハナを奪えず、いいところなく9着に敗退。2番人気アキトクレッセントもスタートで後手に回った時点で終わっていたかも知れないが、差しに回って8着。巻き返す余地は十分にあるだろう。

勝ったレーザーバレットは重賞2勝目。7歳になって初めて重賞勝ちを収めた遅咲きの出世だが、ダート界はフレッシュさよりもキャリアが大きくものを言う。次走は高知の『黒船賞』を目指して調整される。来年はダートグレードの短距離路線で中心的存在になっていくだろう。忘れてはならないことがひとつある。佐賀の『サマーチャンピオン』で、このレーザーバレットに先着したタガノジンガロがいたことを。もし生きてここに出ていば…。と思うが、何事にもタラレバは禁物で、また強い兵庫県馬の出現を期待しよう。タガノジンガロやオオエライジンの思い出が、霞んでしまうような馬の出現を。

昨年の結果

第14回 兵庫ゴールドトロフィー(勝ち馬:メイショウコロンボ)

第14回 兵庫ゴールドトロフィー

レース概要

例年に比べれば、やや小粒に感じられたJRA勢。これなら地方馬にも大いにチャンスあり!と見ていたら、メイショウコロンボという新星が現れ、またもや厚い壁となって立ちはだかるのです。

メイショウコロンボはJRAではオープン勝ちがあるものの、これが初重賞制覇。管理する角田晃一厩舎にとって、ダートグレードレースは初勝利。鞍上の武幸四郎騎手は、ダートグレードレースは8月に佐賀競馬場で 行われたサマーチャンピオン(JpnⅢ)にも勝っており、今年の2勝目。園田競馬場で行われるダートグレードレースは、意外にも2度目の出走。そして見事に勝利を得たのでした。

サマリーズ、メイショウコロンボ、高知のサクラシャイニー、名古屋のクリスタルボーイ、地元のスターボードなどテンに速い馬が揃ってハイペース必至かと思われました。しかし、蓋を開けてみればクリスタルボーイが 躓き気味のスタート。サマリーズもやや出負け。「スタートが安定したタイプではないので、そこだけ注意してました」と鞍上の武幸四郎騎手が心配したスタートは杞憂に終わり、他の各馬も競りかけて行かず、 労せずメイショウコロンボがハナに立ちます。ただ一頭10歳馬のコアレスピューマ(船橋)が並びかけに行くが、苦しめるほどのプレッシャーは与えられず、メイショウコロンボにとっては非常に楽なペースに。 トップハンデ59kgのタイセイレジェンドが3番手。その内側につけた高知のサクラシャイニーがかかるような感じになるほど、ペースは一旦落ち着きます。そこでスパートしたのが、地元の田中学騎手が乗る浦和のジョーメテオ  「一瞬、また(ダートグレードを)勝ってしまうんかと夢見ました(笑)」と振り返るほどの素晴らしい脚を使って、3コーナーで一気に先頭に並びかけます。しかし並ばれたコロンボは「(並ばれたときも)ペースがすごく楽だったので、 3コーナーぐらいで、だぶん押し切れるかなと思っていました」と余裕があったことを語る武幸四郎騎手。ジョーが動いたときに同じようにして押し上げようとした地元期待のタガノジンガロは、外に張るクセを出してしまい 鋭く反応できない。その間に内で脚をためていたサクラシャイニーが、スルスルと3番手に上がって前を追って行きます。そしてようやくジンガロが4番手に。

この時点でタイセイレジェンドは圏外に下がり、サマリーズも中団でもたついてしまう。直線では、内から差し返すコロンボに対して、良い脚を使ったジョーには抵抗する脚が残っていませんでした。
最後は1馬身半の差を付けて、メイショウコロンボが優勝。勝ち時計1分25秒7(稍重)は、レコードにコンマ3秒と迫る好時計。初の地方ダートも難なくこなし、あっさり逃げ切ってしまうのですから凄い!

中距離も得意なので、距離、コースを問わないダート界の超新星登場といったところでしょう。出走に至る経緯も回避馬が出ての繰り上がり。幸運も持ち合わせているということ。 「本当は出れなかったので、今週土曜日の中山(師走ステークス)を使う予定だったんです。それが繰り上がって出れて、ましてや勝てたんで良かったです。初めての重賞を勝てたんで、是非中央の大きいところも獲りたいと 思っています」ひょっとすると、フェブラリーステークスでも注目される一頭になるかも知れません。

 4着に敗れたタガノジンガロ。管理する新子調教師は「力負けですね」と状態が良かっただけに、完敗を認めざるを得ません。「ポジションはサクラシャイニーのところが欲しかったですけどね。まぁ、また頑張りますわ」と 決して悲観はしていません。今後の巻き返しに期待しましょう!