【【全国交流重賞】グランダムジャパン(JRA阪神ジュベナイルフィリーズトライアル地区代表馬選定競走)スポーツニッポン新聞社賞

第19回園田プリンセスカップ(重賞2)

レース結果

第19回 園田プリンセスカップ(勝ち馬:サラヒメ)

第19回 園田プリンセスカップ写真

レース概要

第19回目を迎えた『園田プリンセスカップ』(9月21日・園田1400m)はホッカイドウ競馬から遠征馬サラヒメ(3番人気)が2番手から抜け出して快勝。管理する角川秀樹調教師は兵庫の重賞は初制覇。騎乗した兵庫の吉村智洋騎手は重賞9勝目となった。ホッカイドウから4頭の遠征馬、大井からも1頭と強力な布陣の遠征勢となったが、地元馬でデビューから3連勝中のセイヴァーベナが1番人気の支持を受けた。小柄ながらもまとまりのある馬体で、頭をグッと下げる沈み込むような走法が素晴らしく、素質の高さを窺わせるレースを披露して来た。地元の中では間違いなく抜けた存在で、他場の馬を相手にしてもヒケはとらないというのが兵庫関係者の下馬評だった。ファンもそれを後押しした。ホッカイドウ勢の中で注目されたのは2連勝中のサラヒメ。4戦2勝2着1回3着1回の戦績で、スピードがあり安定感もある。同じく2勝を挙げているバモスは今回が9戦目と豊富なキャリアを持つ。あとの2頭は1勝馬で、全体的に一線級とは言いがたいメンバー。大井からの遠征馬アクアレジーナも若さを残しながら2戦1勝。ホッカイドウ勢の全馬が勝利距離が1000mだということもあり、1400mで結果を残している同馬が2番人気に支持されることになった。

1番枠を引き当てたセイヴァーベナは包まれる展開を嫌って、ハナを奪う作戦に出た。しかしサラヒメはさすがに速く、隊列が決まるまでに思った以上に脚を使わされてしまう。結局、サラヒメは2番手に控える形をとった。3番手にエグジビッツ、4番手にシンキングタイムとホッカイドウ勢が好位を固める。バモス、ミネオラチャンは中団に位置し、アクアレジーナは後方待機策となった。ペースは淀みなく流れて向正面に入る。軽快に逃げているように見えたセイヴァーベナだったが、勝ち馬となるサラヒメにピッタリマークされる形に息が入れられず、3コーナー付近で2番手に後退してしまう。「ちょっとペースが速いかなとも思ったんですが、自分の馬の力を信じて乗りました。抜け出してから遊ぶぐらいの余裕があったので、これなら大丈夫かなと思いました」と鞍上の吉村騎手。早々と抜け出して4コーナーを迎えて行く。ついて行けなくなったセイヴァーベナは完全に勝負圏内から脱落。シンキングタイムとエグジビッツの2番手争いとなり、そこへ地元のトゥリパとエンジェルアイドル、ミネオラチャン、シャインジークと中団以降の各馬がどっと押し寄せた。ハイペースで逃げ馬を潰しながら、さらに後続を突き放していくサラヒメ。最後は3馬身の差をつけて完勝して見せた。2着にシンキングタイム。前日に左手親指の爪をはがすケガを負った川原騎手だったが、さすがのベテランは苦にせず好走を見せた。3着に人気薄のエグジビッツが粘り、ホッカイドウ勢が下馬評を覆して3着までを独占した。地元馬最先着はしんがり人気だったシャインジークの4着。5着に9番人気のエンジェルアイドルが食い込んだ。アクアレジーナは見せ場なく6着の入線。7着のトゥリパは直線の入り口で躓いたのが痛かった。それがなければ3着争いには加われていたかも知れない。ミネオラチャンは直線で伸びを欠き8着だった。1番人気のセイヴァーベナは9着に沈んだ。走法からは距離が伸びた方がいいのかも知れない。息の詰まるスピード勝負に完全に巻き込まれて本来の力を発揮できなかった。今後の巻き返しに期待したい。

勝ったサラヒメは3連勝で初の重賞タイトルを手にし、『GRANDAME-JAPAN』2歳シーズンの優勝候補に名乗りを挙げた。依頼を受けて騎乗した吉村騎手は「呼ばれればどこでも飛んで行きます!」と勢い良くアピール。パワフルでスタミナ十分なレースぶりは木村健の後継者の呼び声が高い。彼の果たした役割は確かに大きい。コンビ継続もあるか!?

レース結果

第18回 園田プリンセスカップ(勝ち馬:ナンネッタ)

第18回 園田プリンセスカップ写真

レース概要

園田競馬場で行われる最初の2歳重賞、牝馬限定『園田プリンセスカップ』は、1番人気のナンネッタが5馬身差の圧勝。デビュー2戦目でタイトルをゲット。鞍上の大山真吾騎手は重賞8勝目。管理する吉行龍穂調教師は重賞29勝目。同レースは一昨年以来2度目の勝利となった。

直前で笠松のハリアーが除外となり、11頭立てとなった今年の『園田プリンセスカップ』。1番人気に支持されたのはデビューから2戦目のナンネッタ。新馬戦で8馬身差の圧勝を演じたとはいえ、もっとも浅いキャリアで断然の人気は荷が重すぎるようにも思える。それでもこの馬だけは違うと思わせる強さを、関係者一同が感じていた。ただの8馬身差ではなく、期待される素質馬を打ち負かしての圧勝で、この時点から『園田プリンセスカップ』の大本命と目されていた。ここ3年で2頭の勝ち馬を輩出している北海道勢は、今年は3頭が出走。デビュー勝ちのあとオープンで4着と好走したフィールザファイアが2番人気。メンバー中、唯一の2勝馬イケノアサが4番人気。新馬戦の1000mで圧勝のスピード上位のコパノアーデンは5番人気に支持された。地元のエピステーメが3番人気となったが、さしづめ“ナンネッタVS北海道勢”という図式となった。

速い馬が揃い、注目された先行争いはナンネッタがハナを奪い切った。「(スタートの)出は良くなかったんですけど、二の脚が速かったですね」と大山騎手が振り返るように、ダッシュの違いで先行争いを捌ききった。2番手に付けたのが川原騎手が騎乗したコパノアーデン。3番手にフィールザファイア。そのあとに地元勢のエピステーメ、セカンドインパクト(7番人気)が続く。地元の人気馬の逃げに、北海道所属の馬に川原騎手が騎乗してプレッシャーを与えるのは、昨年と同じ形。プレッシャーを受けた当時1番人気だったスマイルプロバイドは敢えなく馬群に呑まれてしまった。そんな記憶が頭をかすめた3コーナーだったが、失速して行ったのはコパノアーデンの方だった。すぐさま二の矢が飛んでくる。下原騎手が騎乗したフィールザファイアにとっては絶好の流れとなり、ナンネッタに襲いかかる。並の馬なら沈んでしまうところを、踏ん張って、さらに突き放してしまうのだから凄い。とてもデビューから2戦目の2歳牝馬とは思えない。「(コパノアーデンのプレッシャーは)息が入って走ってたんで、しんどくないと思ってました。(フィールザファイアの追撃は)物見をしてたんでまだ余裕があるのかなと…」とぼんやり答える大山騎手。案外、ナンネッタもこんな感じで若馬らしからぬ落ち着きを見せていたのかも…。直線ではみるみるその差が広がり、最後は5馬身の差をつけて、ナンネッタが楽勝した。2着にフィールザファイアが粘ったが完敗。3馬身差の3着には地元のセカンドインパクトが食い込み、イケノアサは4着だった

勝ち時計の1分28秒9は、同レースが重賞に格上げされてからのレースレコード。過去の『兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)』と比較しても遜色ない時計だ。500キロを超える雄大な馬体に、2歳牝馬とは思えぬ大人びたレースぶり。今後にますます期待が持てる。次の目標は11月3日、JBCが行われる当日の川崎競馬『ローレル賞』となる。全国の視線が集まる中でお披露目だ。本馬場入場の紹介で「ナンネッタって~ア~イド~ル♪」と三宅アナが唄ったが、遊びや冗談ではなく、本気でそう思っているから。園田競馬関係者一同の気持ちを調べに乗せたのだ。

レース結果

第17回 園田プリンセスカップ(勝ち馬:ランランラン)

第17回 園田プリンセスカップ(写真

レース概要

 世代別牝馬シリーズ『GRAVDAME-JAPAN2015』2歳シーズンがスタート。その皮切りとなる『園田プリンセスカップ』が園田競馬場で行われ、ホッカイドウ競馬から参戦したランランラン(牝2・田中淳厩舎)が3番手から抜け出して快勝した。同馬はこれで5戦2勝、初の重賞勝ち。管理する田中淳司調教師は一昨年のカクシアジ以来2度目の同レース制覇。鞍上の川原騎手は2年ぶり3度目の同レース制覇。通算では102勝目の重賞勝ちとなった。遠征馬か、地元馬か!?地区交流から全国交流になり、遠征馬のレベルが一気に強化した。今年もホッカイドウ競馬(道営)から2頭、笠松から3頭。いずれも道営出身で、認定勝ちがある実力馬が出走してきた。一方の地元馬は、デビューからいずれも逃げ切って3連勝中のスマイルプロバイドが筆頭格。前走2着も、鋭い決め脚が武器のナツが迎え撃つ。

 速さ自慢が揃った中、ハナを奪ったのは1番人気のスマイルプロバイドだった。2番手に道営のエムティーシャトル(5番人気)が付け、その動きを見ながら同じく道営のランランラン(2番人気)が3番手に取り付いた。3番人気のナツは7番手。その後ろに笠松のシャイニーネーム(4番人気)が付ける展開となった。スタートも良く、げるスピードがありながら敢えて控えたランランラン(川原騎手)は、終始余裕の手応え。「少しハミがかかって行ってしまった」とレース後振り返った川原騎手がいうように、早めに前を潰しに行く形となった。こうなると前にいる各馬が苦くなる。逃げていたスマイルプロバイドがたまらず後退していく。2番手のエムティーも失速。逆に展開が味方したのが後方で脚をためていたナツ。4コーナーでは一旦ナツが先頭に躍り出たランランランに並びかける。そのままナツが突き抜けて行くと思われたが、ランランランにはまだ余力が十分にあった。内から差し返しを見せ、ナツを退けて優勝した。7馬身離された3着にはシャイニーネームが追い込んだ。果敢に先行したスマイルプロバイドは8着に大敗し、初めて苦杯をなめた。

 勝ったランランランを管理する田中淳司調教師は、2年前のカクシアジに続く同レース2度目の覇。そのときのコンビも、川原正一騎手だった。なお、レース終了後に同馬の兵庫(盛本厩舎)への電撃移籍が発表され、関係者を驚かせた。『GRANDAME-JAPAN』の優勝、ダートグレード制覇、GⅠへの道…。走り続ける先にはいろんな夢が待っている。それを身近で見守ることができると思うと、いやが上にも心が弾む。

昨年の結果

第16回 園田プリンセスカップ(勝ち馬:トーコーヴィーナス)

第16回 園田プリンセスカップ(

レース概要

市場取引価格3150万円という、超破格の牝馬トーコーヴィーナス(牝2・吉行厩舎)が『園田プリンセスカップ』(9月18日)を3戦無敗で制しました。

主戦ジョッキーで、このレースでも手綱を取る予定だった木村健騎手(39歳)が、前週に腰を痛めて騎乗変更。レースの週になっても完治せず、乗り替わりに。

そこで白羽の矢が立ったのが、普段は調教で同馬に跨っていた小谷周平騎手(28歳)でした。リーディング全国トップの木村騎手からの乗り替わりで、注目を集める無敗馬に騎乗。重賞レースで勝ち鞍のない騎手がその大役を任されるわけですから、想像するだけでプレッシャーに押し潰されそうになる画が浮かぶ。

「苦しかったです…」小谷騎手は素直にその気持ちを表彰台で吐露しました。「この馬が一番強いということを信じてたので、積極的な競馬をしようと何度も心に言い聞かせて乗りました」

その言葉通りスタートから気合いをつけてハナに立ちます。そこへ人気を分け合ったショウリ(田中学騎手)がピッタリ2番手に付けてプレッシャーを与え続けます。当面の相手と思われる馬に 徹底マークされる形で、決して良い流れとは言えません。「人間はあたふたしてたんですけど、馬はドシッとしていて、まだ遊んでました(笑)」それが証明されたのが4コーナー、 プレッシャーを与えていたはずのショウリが逆に突き放されてしまいます。人気の2頭が前で競り合う流れは、差し馬の格好の餌食。後ろからグングン迫ってくる遠征各馬。外から笠松の ティープリーズが、内からは道営のユメノヒトが…。しかし、ここからがトーコーヴィーナスの強さ。完全に差し馬有利の展開でも、最後にもうひと踏ん張りがきく。3/4馬身の差で ティープリーズ以下を退けて、デビューから3連勝。そして初の重賞制覇を成し遂げました。 必死で追って迎えたゴール。下を向きながら左手を真っ直ぐ家族が見守るところへ向ける。

かつて味わったことのないとてつもないプレッシャーから解放された瞬間でした。「悔しい想いばっかりだったので、ゴール板を過ぎたときは、もう涙が止まらなかったです…」あどけない 表情からは想像できない、2男2女の父という小谷騎手。「お父さん泣いているの?」と無邪気に聞くこどもたちに「泣いてるよぉ」と涙を隠さなかった優しいお父さん。

笑顔で迎えた奥様のお腹には、なんと5人目のお子さんが宿っていました!「こどもたちと嫁さんと記念写真を撮るのが、結婚してからのひとつの目標だったので…。何とか10年 経って…ホントに良かったです」と声を詰まらせながら応える小谷騎手。「正直、こどもたちにはとても逞しく映ったことでしょう。それは彼らのキラキラした目に十分感じられるのでした。 トーコーヴィーナスは、期待通りの活躍で3戦3勝、無敗のまま重賞を制覇。母は桜花賞3着馬のホーネットピアス。「春に同じ舞台に立つことができれば」と管理する吉行師は夢を語ります。

それが決して夢物語ではなかったと、皆が驚く日が来ることを期待せずにいはいられません。