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アゼツライト圧巻の逃げ切り!~菊水賞~

第50回目の節目を迎えた三冠初戦の『菊水賞』は、2番人気のアゼツライトが好スタートからハナを奪って堂々の逃げ切り勝ち。2着以下に6馬身差をつけて圧勝して三冠初戦を制した。同馬は世代最多の6勝目を挙げたが、重賞は初制覇。管理する荒山義則調教師は重賞4勝目。騎乗した川原正一騎手は112勝目の重賞勝ちとなった。

 

 

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◆出走馬
 


①チェリーウイング 広瀬航騎手 8番人気

 


②アゼツライト 川原正一騎手 2番人気

 


③フセノラン 下原理騎手 4番人気

 


④トゥリパ 鴨宮祥行騎手 9番人気

 


⑤ラザレフ 田中学騎手 6番人気

 


⑥エンジェルアイドル 板野央騎手 12番人気

 


⑦テクノマインド 永島太郎騎手 3番人気

 


⑧イチノフリオーソ 笹田知宏騎手 10番人気

 


⑨テルタイザン 杉浦健太騎手 11番人気

 


⑩コーナスフロリダ 吉村智洋騎手 1番人気

 


⑪スウォナーレ 大山真吾騎手 7番人気

 


⑫ボンホープ 赤岡修次騎手 5番人気

 

昨年の2歳王者コーナスフロリダが前哨戦で伏兵のツルノシン(道営に転厩)に完敗。相手は移籍前で目一杯の仕上げで臨んでいたこと。一方で同馬は本番を意識して仕上がり途上だったこともあり、敗戦はしかたないと見る向きが多かった。最終的には単勝1.7倍の支持を集めた。

 

アゼツライトは前走で6馬身差の圧勝で完全復調。逃げられなかったときのもろさは残るものの、存在感を大いにアピールするレースぶりだったことから2番人気となった。

 

3番人気のテクノマインドは『園田ジュニアカップ』の2着馬。メンバー中唯一、コーナスフロリダに勝っていて、当然逆転を狙っての出陣。

 

牝馬のフセノランは、前走で完勝して好ムード。ただ折り合いに不安が残り、一度勝ってはいるが1700mへの距離延長はマイナス材料と捉えられていた。

 

 

スタートで大きく出遅れてしまったのは、大外枠の5番人気ボンホープ。外に逃げるような格好となり、この時点でレースにならなかった。

 

この大出遅れの陰で目立たなかったが、1番人気のコーナスフロリダも大きく立ち遅れてしまった。

 

逆に抜群のスタートを切ったのがアゼツライト。他馬も無理に競りかけて来ず、すんなりとハナを奪うことに成功した。

 

 

2番手にラザレフ、3番手にテクノマインドがつけた。チェリーウイング、フセノランは好位の内側を進み、出遅れから巻き返したコーナスフロリダは中団の外目を追走する形となった。

 

 

 

「前走よりも調子が上がっていて、すんなりと逃げられた時点で、ひょっとして勝てるかもしれない」と感じながらアゼツライトの川原騎手はレースを進めていた。

 

再び向正面に入って行ったあたりから、各馬が動き始めるが、先頭を行くアゼツライトは非常に楽な手応えで悠々逃げる。

 

 

コーナスフロリダも中団から懸命に追い上げて、徐々に前との差を詰めて行く。残り400mの標識では、遂に2番手まで押し上げた。

 

しかし、ここで前半の貯金を使い始めたアゼツライトがスッと突き放す。

 

 

直線に向いたときには4馬身の差となった。

 

俄然逃げ脚を伸ばすアゼツライトに対し、末脚が鈍り始めたコーナスフロリダ。そこへ内で脚を溜めていたフセノランが外に切り替えて追い上げて来る。

 

 

それらを尻目に6馬身の差を付けて、アゼツライトが圧勝で三冠初戦のゴールを駆け抜けた。

 

 

2着にフセノラン。コーナスフロリダは最後は完全に脚が上がり、終始経済コース廻りのチェリーウイングにも差し返され4着となってしまった。

 

フセノランは折り合いが心配されたが、馬群の中でしっかり折り合い、距離延長となった今回でも自慢の末脚を発揮した。精神面での成長、距離対応ができたことから、5月17日の牝馬重賞『のじぎく賞』では一躍主役候補になりそうだ。

 

3着のチェリーウイングはロスなく立ち回ったことが好走の要因だったが、オープンでもやれる力を示した。デビューが遅かっただけに、この急成長ぶりは今後が楽しみだ。

 

コーナスフロリダはこれまで負かしてきた相手に逆転されてしまっていることから、これが実力だとは思わないが、スタートで後手に回り自身で不利な状況に追い込んだようにまだ幼さが残る。

 

また、この日の内側を通る馬が有利となる前残りの馬場も堪えた。巻き返しの舞台はすぐに訪れるだろうから、そのときを期待しよう。

 

 

勝ったアゼツライトは、一度2番手から勝ったことがあるが、これで逃げたときは5戦5勝となった。裏を返せば逃げられなかったときは頼りない。ただ、それこそ逃げ馬らしいと言える。

 

ひとつ上の世代にはブレイヴコールという『兵庫ダービー』を逃げて制した先輩がいる。さらに上の世代にはマイタイザンというスターホースの逃げ馬がいる。いずれも逃げられなかったときはもろかった。

 

これらが一堂に会して逃げ馬王者を決める一戦を観てみたいし、実況してみたい。

 

 

 

写真:斎藤寿一
 

文:竹之上次男

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ダービー馬復活の末脚ノブタイザン!~六甲盃~

第55回『六甲盃』は、ノブタイザンが鮮やかな差し切りを見せ、2年前の『兵庫ダービー』以来となる重賞勝ちで幕を閉じた。

 

同馬はこれで通算3勝目のタイトル獲得。騎乗した杉浦騎手は通算7勝目の重賞勝ち。管理する新井隆太調教師は6勝目。ともに今年は『新春賞』以来の2勝目の重賞制覇となった。

 

レース結果はコチラ>>>

 

 

◆出走馬
 


①キクノソル 田中学 1番人気

 


②エイシンホクトセイ 吉村智洋 2番人気

 


③マークスマン 竹村達也 8番人気

 


④アサクサポイント(名古屋) 大畑雅章(名古屋) 5番人気

 


⑤キングルアウ 大柿一真 7番人気

 


⑥メイショウヨウコウ 池田敦 10番人気

 


⑦ヴァーゲンザイル 中田貴士 11番人気

 


⑧アルカナ 川原正一 6番人気
 


⑨アサクサセーラ 大山真吾 3番人気

 


⑩マルカライン 下原理 9番人気

 


⑪ノブタイザン 杉浦健太 4番人気

 


⑫エイシンイースト 永島太郎 12番人気

 

新春賞は+28kgの馬体で仕上がり途上だったキクノソルはそれでも3着と好走。2走目でJRA相手に『佐賀記念』で4着と健闘。元々JRAのオープン馬として活躍した実績もあり、当然の1番人気に支持された。ただ、絞れていると思われていた馬体は、逆に+18kgと『新春賞』当時より増えていた。

 

『新春賞』で惜しい2着だったエイシンホクトセイが2番人気。中距離に転じてから成長が著しく、昨年の同レースも4着で、その後に『兵庫大賞典』でも3着と好走していて、タイトル獲得間近を思わせる。

 

昨年の2着馬アサクサセーラが3番人気。骨折があって休養を余儀なくされたが、前走で10ヶ月ぶりに勝利を挙げて完全復調。長距離戦では逃げるというだけで当然注目される存在となる。

 

一昨年の兵庫ダービー馬ノブタイザンは、ようやく駆け上がったオープンで3着。それでも5頭立てでのもので、古馬オープンではまだ不安が付きまとう。

 

3年連続連対中の名古屋からはアサクサポイントが参戦。長距離実績があり魅力十分。鞍上は昨年の優勝ジョッキー大畑雅章が務める。

 

 

レースは予想通りアサクサセーラが逃げ、長距離特有の超スローペースに持ち込む。

 

マルカライン、マークスマンが続き、エイシンホクトセイは中団。その後ろにアサクサポイントがつけ、キクノソルは後方グループ。ノブタイザンは末脚勝負に徹し、後方待機策となった。

 

 

1周目はほぼ隊列が変わらず進んだが、2周目に入ってキクノソルが道中で包まれるのを嫌い外に出して、さらに正面スタンド前では3番手までポジションを上げた。

 

 

 

2コーナーを迎えるとマイペースで逃げているアサクサセーラのペースを嫌い、田中騎手がキクノソルにゴーサインを出す。

 

スパッと切れる脚を使うタイプではないので、上がり勝負というより持久戦に持ち込んだ格好だ。

 

 

 

中団のエイシンホクトセイ、後方にいたノブタイザンも追い出しにかかってレースが激しく動き出す。

 

3コーナーで先頭に躍り出たキクノソルが、4コーナーでは4、5馬身の差を付けた。

 

 

早めにマクられてしまったアサクサセーラは苦しくなり、そこへエイシンホクトセイ、アサクサポイント、ノブタイザンが並びかける。

 

直線に向いて、もうセーフティーリードかと思ったキクノソルの末脚が意外にも鈍る。

 

 

+18kgの馬体が堪えたのか、押切りを狙った早めの仕掛けで、逆に持久力をなくしてしまった。

 

「キクノソルの脚が止まって差が詰まって来たので、これなら行けると思って頑張って追いました」と杉浦騎手が溜まりに溜まったノブタイザンの末脚を爆発させる。

 

 

 

最後は外から内に潜り込むようにして1馬身差し切って優勝。杉浦騎手はゴール前に早々と手が上げ、ダービー以来の勝利に歓喜した。

 

 

 

キクノソルはなんとか2着は確保。エイシンホクトセイがクビ差の3着。アサクサセーラがしぶとく食い下がり4着となった。

 

勝ったノブタイザンは兵庫ダービー以来の重賞勝ち。それどころか、古馬のオープンでは、これが初勝利となった。

 

「この馬らしい良い切れ味で勝てたので、嬉しくて(早めのガッツポーズが)出ちゃいました。能力はあるのは分かっていましたし、オープンでもやれると思っていたんですが結果が出せなくて悔しかったですけど、重賞でもやれることを見せられて嬉しいです」と杉浦騎手は笑顔で振り返った。

 

 

 

末脚勝負しかできない不器用さはあるが、常に上がり最速を叩き出す確実性はさすがだ。また、その愚直さが今回の勝利に結びついたのだから、これからもスタイルを崩さず、頑固一徹末脚勝負に懸けてもらいたい。

 

同厩舎、同馬主のマイタイザンがまったく脚質が逆に逃げ馬だというのも面白い。ともに古馬のタイトルホースとなっての対決(過去はマイの2勝1敗)が楽しみだ。果たしてそのとき、杉浦はどちらを選択するのか!?

 

 

写真:斎藤寿一
 

文:竹之上次男

3月号更新、高馬元紘 調教師インタビュー、等

3月号更新しました。(1日5:00)
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クローズアップ 高馬 元紘 調教師
タイトル:めざすは「実力の底上げ」。
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コラム 乗峯 栄一
タイトル:春が来て、キミはきれいになった
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