竹之上 JBCでは1日および1レースの売上げ金記録更新がありました。
その翌年、番組編成方法の見直しなどがあって、
本来あるべきレースの格付けがなされた。
まあ、これは大きな転機であったのは間違いないと思います。
翌22年には五重勝式馬券が導入されました。
その次の年、オオエライジンが10連勝した。
この話になるとタケちゃん、あの出遅れやね(笑)
木村 憶えてる(笑)。乗ってて「わぁー!」
竹之上 普通の「お~っと、出遅れた」とかじゃなくて…
我が子の運動会を応援しているような感じで!(笑)
北防 あの馬はなぜかみんなが応援してたな。あの馬のファンは凄かった。
木村 スターホースやったね。
北防 きれいな馬やったなあ。
竹之上 10連勝があってリーディングもあって、タケちゃん、
めちゃくちゃ充実した年やったんじゃないですか。
木村 オオエライジンで結構メモリアルを達成させてもらったからね。
バースデーVとか、2000勝もそうやったんやないかな。
竹之上 たしかに印象に強く残る馬でした。
で、翌24年は園田のナイター設備の工事のため姫路開催があって、
この年を最後に姫路での開催が休止(来年1月に再開予定)。
その年の9月にそのだ金曜ナイターが行われた。
どうでした、ナイターは?
木村 新鮮味があってよかったと思いますよ、ぼくは。
ただ最初はなんか変な感じやったけどね、大丈夫かなと。
馬が結構、物見したりして…。
三野 色がムラムラでな、ライトの照らし方に最初は試行錯誤があったね。
木村 照明の具合をみんなで改善していってね。
三野 そう、レースが終わってからライトの向きを調整して。
やぐらに上がってどんな角度か、
暗くなるのを待って何人かの騎手がコースを歩いて確かめた。
北防 他地区の騎手が来ても「大井より明るい」って言ってくれてたね。
木村 開催当初はお客さんがいっぱい来てくれて盛り上がったよね。
竹之上 点灯式には間寛平師匠がきてボタンを押してもらった。
三野 点灯したんやけど、まだ空が明るいねん。夏場の明るい時間帯で(笑)
竹之上 ようやく7時半ぐらいになって暗くなってゆく(笑)。
でもナイターで園田のイメージも変わってきたし客層が変わりましたね。
木村 変わりましたよ、めっちゃ変わった。
竹之上 この出来事も園田の大転機やと思います。
で、この年末にオオエライジンの電撃移籍が…。
北防 ああ、年末に、そうそう。あれはえらい目に合うた。
原稿、差し替えなあかんわ…大変でした。
木村 まさかの出来事。ぼくも知らされてなかったしね。
北防 ショックやったなあ…。
竹之上 翌平成25年、SKNフラッシュ8が誕生。
このへんで競馬場のイメージもまた変わってきました。
この年は福山競馬が廃止になった年でもある。
あっ、そうそう、ちょっと前に戻りますけど前年の平成24年、
インターネットでの発売がはじまりました。
それまで落ち込んでた売上げがこのへんからV字回復して
いったということですね。
この年のリーディングをはじめて川原騎手が獲ってます。
木村 全国リーディングも獲ったんや。
竹之上 川原さんは2006年に園田に来たんやけど、どういう感じやった?
木村 他の競馬場から騎手が来たらレースが変わるかもしれない。
その面白さはあった。どんなレースするんやろとか、
どんな動きするんやろという興味が…。
三野 有馬さんも獲ってないし、尾林も北野も中越も獲ってない。
よその各競馬場でリーディング獲った騎手がここに来ても、
通用したのは川原さんだけやった。
竹之上 翌26年5月のことですけど、
吉田勝彦ギネス認定という出来事がありました。
競馬実況58年と239日という大記録。
あれからもう5年たつので現在63年まで記録が伸びています。
これも大きなニュースでした。
この年のリーディングが田中、木村、川原の熾烈な争いになった。
木村 最後の最後までわからんかった年や。
三野 全国リーディングを田中(276勝)、木村(274勝)、川原(248勝)で
1位~3位を独占したんや。そこに吉田さんのギネス認定もあって、
吉行厩舎のトーコーヴィーナスがNAR優秀牝馬で表彰された。
兵庫県がNARグランプリで5冠6冠っていうときやった。
竹之上 それが平成26年の出来事。あっ、すみません。三野さん、このあいだに引退してる(笑)
三野 その前の年や。平成25年11月7日に引退した。
最後の日はみんな気を遣ってくれてね、7頭乗せてくれた。
普段から7頭乗せてくれてたら辞めてへんねん!
竹之上 そういうことやね(笑)。で、平成27年。
この年は新子調教師がリーディングトレーナーになった。
新時代到来ですね。
木村 彼はやっぱ凄いですよ。
自厩舎の馬ほとんど自分で乗れるだけ乗ってるし、
自分で触ってるからね。
ぼくは7頭ぐらいしか乗ってないけど…。
北防 あいつはホント凄い。朝早うから乗ってるもんな。
竹之上 乗れてるときはええけど乗れなくなったときは…。
木村 そんなん考えてない。こないだ一緒にメシ食いにいって
その話をしたけど、乗れるうちは目いっぱい乗るって。
北防 騎手時代にあまり無理してないからまだ大丈夫や。
タケちゃんみたいに無理してたらこたえるけどな。
竹之上 新子のリーディングは新時代の到来を感じさせるものがあります。
そして翌28年、最近のことになりますが
下原騎手が初リーディングを獲った。
これは十分予測できたこと?
木村 まあ、コース取りとか上手いですからね。
やっぱり園田ではコース取りが大事やと思うし。
三野 (下原は)レースは上手いんやけどもうちょっと何か、
あとひと味スパイス的なものがね。
彼も全国リーディングになってるんやけど、
もうひと皮むけたらなと思う。
木村 調教師から見たら、やっぱ上手いし、そつなく乗ってくれますよ。
そういう点ではありがたい。