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クローズアップ ホースマン達の勝負に懸ける熱き想い

令和3年度 優秀競走馬

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橋本厩舎らしく大事に重賞レースだけに使われ、
しっかり結果を残して2年連続の年度代表馬に輝いた。
 
2月の『白鷺賞』は抜群の好スタートからハナを奪い、
デビュー後初めてとなる逃げる展開に。
道中、高知からの遠征馬ショートストーリーがマクって来たが、
再び先頭を奪い返したジンギ。
直線ではさらに突き放し、最後は7馬身の差をつけて圧勝した。
 
この勝利は短距離志向に傾いていた陣営のレース選択が、
中距離路線へとシフトされていくことになる
ターニングポイントとなった。
 
果敢に挑戦したダートグレード競走『名古屋大賞典(JpnⅢ)』
では、クリンチャーをはじめとするJRAの強豪相手に
地方馬最先着の4着と健闘。
JRA馬を2頭負かして、全国レベルでも遜色ない走りを披露した。
 
春の大一番『兵庫大賞典』では
同厩舎のエイシンニシパを負かして優勝。
『六甲盃』では南関東のステイヤー、
トーセンブルのスタミナと決め脚に敗れたが、
初の2400mも崩れることなく力を示した。
 
秋になり『姫山菊花賞』では
またもや僚馬のエイシンニシパとの対決となり、
前年敗れた借りを返す形で優勝。
ファン投票&記者選抜のグランプリ『園田金盃』は
好位から抜け出し楽々と勝利して同レースの連覇を達成した。
 
前年を上回る活躍を見せたジンギは、
代表選考会では満場一致で2年連続の代表馬に選出された。
 
今年は昨年同様、2月の『白鷺賞』からのスタート。
他地区の遠征を含め、
完成期を迎えたジンギの今後の活躍に胸が高鳴る。

 
 

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デビュー当初「大型馬だから上手く仕上げられたらいいな」
ぐらいしか思っていなかった尾林師。
発走検査や能力検査で想像以上の走りを見せ、
新馬戦では2着馬に大差をつけて関係者を驚かせた。
 
リフレッシュ期間を経て臨んだ2戦目でも快勝。
迎えた『兵庫若駒賞』では積極的なレース運びで
速いペースを作りながら、
最後までしぶとく粘ってタイトルを手にした。
騎乗した広瀬航騎手、管理する尾林師にとって
嬉しい重賞初制覇。
涙に暮れた広瀬騎手が印象的だった。
 
4戦目で初めての1700m戦に挑戦。
2番手から抜け出して快勝し、
年末の『園田ジュニアカップ』へ不安なく駒を進めた。
 
迎えた大晦日の『園田ジュニアカップ』では、
スタートを決めてハナを奪うと、
終始余裕のレースぶり。
勝負どころでライバル馬が進出を開始すると
素早く反応して突き放し、
2着以下に3馬身半差をつける快勝。
無傷の5戦5勝で2歳世代の頂点を極めた。
 
今年の始動は、当初予定していた3月からではなく
2月15日の『スプリングカップ(名古屋)』を予定。
500kgを超える雄大な馬体から繰り出すパワフルな走法。
それでいてスピードがあり反応鋭い素軽さも武器。
今年のさらなる成長が楽しみだ。

 
 

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2歳時には『兵庫若駒賞』2着など賞金を重ね、
3歳は3月の重賞路線からの始動となった。
『兵庫ユースカップ』では後方から追い込むも4着に。
続く三冠初戦の『菊水賞』でも同じく4着。
ただ、着差は確実に詰めていて
上位クラスと差のない力量は示していた。
 
迎えた『兵庫ダービー』では4番人気の評価で出走。
道中は中団で脚を溜めてお終い勝負に賭ける。
人気各馬が鎬を削る直線、
大外から鋭い決め脚を発揮させて並びかける。
最後はシェナキング、エイシンイナズマらと
ハナ、ハナ差の歴史に残る大接戦を演じ、
第22代兵庫ダービー馬に輝いた。
 
8月には大井の『黒潮盃』に果敢に挑戦。
6着に敗れはしたが、初めて背負う57kgも苦にせず、
お終いの脚をしっかりと伸ばしたレースぶりは
陣営に確かな手応えを感じさせた。
 
名古屋競馬場で行われた『西日本ダービー』では、
これまでとは違う好位をマークする形となり、
直線で外に出していつもの末脚を発揮させた。
兵庫ダービーで負かしたシェナキングが迫って来たが
1馬身差で退け、見事に“ダービー二冠”を達成してみせた。
 
その後、盛岡の『ダービーグランプリ』を
視野に入れていたが、年末の大一番『園田金盃』に
ダービー馬として堂々と参戦することに。
歴戦の古馬を相手に真っ向勝負を挑み4着に敗れたが、
この結果でさらに陣営は自信を深め、明るい展望を抱く。
今年は春の大目標として、
笠松競馬場の『オグリキャップ記念』に照準を合わせている。

 

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