史上初めて年に2度行われた『六甲盃』(2400m)を
どちらも制したタガノゴールド。
遠征競馬では金沢で『イヌワシ賞』(2000m)と
『北國王冠』(2600m)を制し、年末のグランプリ『園田金盃』(1870m)は
ゴール寸前の差し切り。
重賞5勝の実績は文句のつけようがなく、選考会では満場一致で年度代表馬に選出された。
2000m以上では滅法強く、
今年の1月30日に姫路競馬場で行われた『白鷺賞』(2000m)を
3馬身半差で完勝。
9歳になったが、今年も中長距離戦はタガノゴールドが中心を担うだろう。
◇新子雅司調教師のコメント
「なかなかこれまで、ダートグレードを勝ってももらえなかったので、
年度代表馬はやっと獲れたって感じです。
去年は重賞5勝もしていますが、9歳になったいまが本当に充実しています。
この状態で『ダイオライト記念』に向かって、どれだけやれるか試してみたいです。
2000m以上であまり負けたことがないので、いいイメージで臨めると思います」
デビューの820m戦は2番手から抜け出して、3馬身差の快勝。
距離が1400mに延びた2戦目以降は大差、8馬身、大差と
圧倒的な強さを見せた。
4戦4勝で勇躍臨んだJRAの『野路菊賞』(芝1800m)では、
初めての芝に戸惑いながらも3着と好走。
地元に帰り『兵庫若駒賞』を3馬身差快勝して、初タイトルを手にした。
再度挑戦したJRAの『デイリー杯2歳S』(芝1600m)は10着と大敗。
地元の『兵庫ジュニアグランプリ(JpnⅡ)』(1400m)は9着に敗れた。
その後、予定していた年末の『園田ジュニアカップ』の前に
調教で故障が発生で戦線離脱。復帰が待たれる。
◇長南和宏調教師のコメント
「レースの最後の方で動きが悪くなって、
脚元はそのときは気にしていなかったのですが、
その後の調教でスジを痛めてしまい、休養に入ることになりました。
少し時間がかかるかと思います。
馬体が大きいので、慎重に看ていこうと思います。
復帰の時期は年末の重賞に間に合うようにとは思いますが、
能力のある馬なので状態に合わせて復帰を決めます」
ホッカイドウ競馬出身で、7戦目から兵庫の籍へ。
8戦目が今年の初戦で、そのレースを快勝。
次戦で初めて重賞(園田YC)に挑戦するが7着。
三冠初戦の『菊水賞』は6着に打敗れたが、
続く『兵庫チャンピオンシップ(JpnⅡ)』(1870m)では、
JRAの強豪に堂々と渡り合い、3着と好走してみせた。
勢いづいて臨んだ『兵庫ダービー』(1870m)は、
好位から早めに先頭に躍り出て、3馬身半差で快勝。兵庫3歳王者に輝いた。
秋は金沢、盛岡への遠征競馬でともに3着。
『園田オータムトロフィー』(1700m)では惜しくも2着に敗れた。
古馬編入されてからはB1戦で勝てず、苦しんレースが続いている。
◇松平幸秀調教師のコメント
「まさかこんなに早くダービーを獲れるとは夢にも思いませんでした。
嬉しいです。古馬編入後、条件戦で苦戦しているのが気がかりです。
年始の開催でいい状態で臨めそうなときに、出走順位の関係で除外になり、
あれでリズムが狂ったようです。
B1条件では負けては困るのですが…。
こんなところで終わる馬じゃないので、キッチリ立て直して、
距離の長いところでもう一度いい走りを見せられるよう頑張ります」
今年の初戦、オープン特別(1230m)を快勝。
続く『園田ウインターカップ』(1400m)を5番人気の評価ながら
5馬身差の圧勝で、3度目の重賞タイトルを手にした。
強豪ひしめく『東京スプリント(JpnⅢ)』(1200m)は
15着と大敗に終わったが、その後はオープン特別を4馬身差で連勝。
秋は『園田チャレンジカップ』で2着となるも、
『兵庫ゴールドカップ』(1230m)ですぐさま巻き返して逃げ切り勝ち。
同レースの連覇を達成した。
勝ったレースは全て逃げ切りで、スタートセンスとダッシュは一級品。
今年の初戦となった『園田ウインターカップ』を連覇。今年も短距離界を牽引する。
◇調教師のコメント
「これまで強い相手と戦って、帰って来て地元戦になると、
馬が相手を楽に感じているところがあるように思います。
今年も『園田ウインターカップ』を制して好スタート切れました。
今後のプランは大井の『東京スプリント』か名古屋の『東海桜花賞』を考えています。
年末の大一番『兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)』を大目標に、短距離路線を歩みます」
※成績と年齢表記は昨年のものです。
一段目左から、タガノゴールド&ナチュラリー関係者 エキサイター関係者、バンローズキングス関係者
ニ段目左から、リリコ関係者、イルティモーネ関係者、エイシンニシパ関係者