馬主:野田善己
調教師:新子雅司
調教師補佐:文原学
厩務員:吉村鳳倖
ホッカイドウ競馬時代にサッポロクラシックカップ、
JBC2歳優駿(Jpn3)を勝利。
2021年は史上6頭目の道営三冠馬に輝くなど
道営時代に重賞5勝を挙げる。ダービーグランプリ(盛岡)
4着の後は休養を挟み川崎競馬に移籍。
オープンクラスで2勝を挙げると、2022年の夏に兵庫へ移籍した。
移籍初戦のA1を快勝して臨んだ姫山菊花賞は
兵庫の絶対王者ジンギ、摂津盃の勝ち馬シェダルと初対戦。
園田金盃前に三強対決が実現する。
道中4番手追走から持ち前の鋭い決め手を発揮し、
注目の直接対決を制した。
園田金盃は再びジンギと対戦したが、
ジンギがスタートで出遅れ後方からとなった一方、
発馬を決めたラッキードリームは道中3番手追走から
抜け出す強い内容で兵庫中距離路線の頂点に立った。
年末は東京大賞典(G1)に出走。
勝負どころで一旦置かれるが直線で鋭い伸びをみせ
7着に入った。
イグナイター同様、今年はダートグレード路線での活躍が期待される。
♢新子雅司調教師のコメント
「強敵が揃った姫山菊花賞、園田金盃を強い内容で勝ってくれて、
これから先の目標が広がりました。
勝負どころで置かれる所はありますが、
エンジンがかかると非常に良い伸びを見せてくれます。
今年はダートグレード制覇を目指します。
2月9日の佐賀記念(Jpn3)でJRA相手にどこまで
やれるか楽しみにしています。
その結果でその後どうするか決めていきます。」
馬主:藤本彰
調教師:松平幸秀
厩務員:田中康介
2021年6月に新馬戦(820m)を勝利。
JRA認定戦でも牡馬と互角の戦いを繰り広げた。
年明け初戦は姫路の兵庫クイーンセレクション。
先手を奪い自分のペースに持ち込むと、
勝負どころから内を突いてきたニフティスマイルとの一騎討ちに。
際どい争いとなったが、ハナ差残して重賞初制覇を飾った。
410kg台の小柄な馬体だが無類の勝負根性を披露した。
休養明けの菊水賞は果敢にハナを奪う競馬で6着。
叩き2走目となったのが3歳牝馬限定ののじぎく賞。
グランダムジャパン2022、
3歳シーズンの対象レースになっている為、
タイトル獲得を目指す全国の強豪が揃う一戦。
単勝4番人気だったニネンビーグミだが、
このレースでも持ち前の勝負根性をみせる。
道中2番手追走から向正面からペースを上げると
逃げ馬を捕らえて先頭に立った。
後続の各馬も遅れまいと追走するが、
ニネンビーグミは楽な手応えでそのまま危なげなく押し切った。
二フティスマイルの追い上げを封じ、重賞2勝目を挙げた。
兵庫ダービー6着の後は4カ月の休養。
休養期間中に馬体が成長すると復帰戦となった
11月のレースは435kgで登場した。
古馬相手のB1クラスで2着が3度続くが、
今年初戦を逃げ切りで勝利し勢いをつけた。
この勝利でA2クラスへ進級し、
古馬の牝馬重賞出走へ大きく前進した。
♢松平幸秀調教師のコメント
「選出されて大変光栄です。
小柄な馬ですが根性もあって競馬も上手な馬ですね。
昨年の秋は兵庫クイーンカップを視野に入れていましたが、
クラスがB1で出ることが出来ませんでした。
近況は2着続きでしたが、年明け初戦を勝って弾みがつきました。
今年はまずクラスを上げて牝馬の重賞路線に向かっていきたいです。」
馬主:(株)ラ・メール
調教師:橋本忠明
厩務員:山本秀信
2年連続(2020、2021年)で兵庫の年度代表馬に選出。
姫路の白鷺賞で始動すると
圧巻のパフォーマンスで勝利し同レースを連覇。
2年続けて出走した名古屋大賞典は果敢にハナを奪う競馬で
しぶとく粘り3着に入った。
同レースで地方馬が3着以内に入るのは
2017年のカツゲキキトキト(3着)以来5年ぶり。
レース後に田中学騎手は「まだ奥があると思えた」
と確かな手応えを掴んだ。
5月の兵庫大賞典は園田コースで4戦4勝と勢いづく
シェダルと初顔合わせ。
同厩舎の好敵手エイシンニシパも参戦し三強ムードが漂う。
前走に続いて逃げるジンギにシェダルが背後2番手につける展開。
人気馬二頭の睨みあいはお互い一歩も引かず
ゴールまで続いたが、絶対王者のジンギがクビ差先着し
王座防衛に成功。兵庫大賞典連覇を達成した。
翌月は前年2着に敗れた六甲盃のタイトルも獲得し、
兵庫古馬中距離重賞7競走のうち6つを制覇した。
(新春賞は未出走)
休養中の夏に南関東から強敵が兵庫へ移籍してきた。
2021年の道営三冠馬ラッキードリームだ。
9月の姫山菊花賞は兵庫大賞典2着で摂津盃を制した
シェダルも参戦し三強対決が実現。
レースはタガノウィリアムが注文通りハナを奪うと、
ジンギは2番手。ラッキードリームは5番手、
出負けしたシェダルは中団追走。
気分良く軽快に逃げるタガノウィリアムを追い掛けながらも、
背後にいるライバルも警戒しなければならないジンギ。
休み明けのジンギにとって厳しい展開となった。
新子厩舎の2頭に先着を許し3着に敗れた。
3連覇を目指した園田金盃は横を向いた瞬間に
ゲートが開き出遅れてしまう。
これまでの競走と違い後方追走となった。
絶望的な位置取りとなったが直線で猛然と追い上げ2着は確保。
王者の意地を見せてくれた。
現時点で通算重賞勝利数は「11」。
あと1つ勝てばロードバクシンが持つ兵庫生え抜き馬の
最多重賞勝利記録「12勝」(※) に並ぶ。
宿敵のライバル、ラッキードリームは
ダートグレード戦線や南関東の交流重賞を視野に入れているため、
直接対決はしばらく先になりそうだが、
2頭の再戦に期待が集まる。
(※) ロードバクシンは笠松へ移籍後に重賞1勝しており
通算13勝。兵庫在籍時の記録となる。
♢橋本忠明調教師のコメント
「年度代表馬の座を奪われてしまい格下げとなってしまいましたね。
各陣営が打倒ジンギを目指してきているので、
兵庫全体のレベルが年々上がっています。
ファンの皆様に沢山応援されている馬なので、
諦めずにやるべき事をやります。
引き続き応援宜しくお願いします。
今年も3連覇を目指す白鷺賞から始動します。」
馬主:原村正紀
調教師:保利良平
調教師補佐:高田政之
厩務員:倉橋明男
体質の弱さがありデビューは2月の姫路競馬だった。
初陣を飾ると3歳単独の条件戦を4連勝するが、
賞金面で兵庫ダービーに間に合わず、
成長を促すため休養に出る。
復帰戦となったクリスタル賞は重賞出走に向けて
落とせない一戦。
道中は好位を追走するが、砂を被る厳しい展開となる。
それでも直線で勝負根性をみせて勝利し、
優先出走権を獲得した。
重賞初挑戦となった園田オータムトロフィーは
好位3番手のイン追走。
道中ロスなく立ち回ると直線で抜け出し初タイトルを手にした。
初の遠征競馬となった名古屋の秋の鞍は乱ペースの中、
先行集団でレースを進める。
4角付近で先頭に立つが抜け出してから遊ぶ面が出てしまう。
直線で伸びを欠き3着に敗れ初黒星を喫する。
ブリンカーを着用して挑んだ地元の楠賞は
単騎逃げに持ち込んだバウチェイサーを捕らえ、
ゴールまで走る気持ちが持続した。
イグナイターに続き2年連続兵庫勢の勝利となった。
重賞2勝目を挙げたエコロクラージュは
激闘の疲れを取るため休養に入った。
兵庫ダービーなど重賞3勝しているバウチェイサーとは
秋に3度対戦。
全て先着したが、選考会では1票差届かず惜しくも
最優秀3歳馬のタイトルは逃した。
だが、4年ぶりに全国リーディングを獲得した吉村智洋騎手が
「センスの塊」と絶賛した傑出馬。
2023年のさらなる飛躍に期待したい。
♢保利良平調教師のコメント
「バウチェイサーには負けていないが、
相手は兵庫ダービーのタイトルを獲得しているからね。
楠賞の後は放牧に出したが馬体がさらに成長している。
2月くらいに帰厩するが楽しみです。
B2クラスからのスタートになるので、
課題を克服しながら5~6月にオープン昇級出来たら良いですね。
秋には重賞戦線に加われるようにしたい。
距離はマイルぐらいがベストですかね。
厩舎の代表馬コウエイアンカと肩を並べる、
それ以上の存在になってほしい。」
※成績は2023年1月30日時点