兵庫ジョッキーズの抱負2024
~昨年を振り返り、今年の目標を語る~
石堂響騎手
去年は2着がめちゃくちゃ多くて歯痒いレースが多かったです。一昨年の門別での短期騎乗の経験は活きていますし、内容自体は良くなっているんで、この流れでさらに勝ち星を挙げていければと。
4月からは7年目、若手から中堅の立場に変わっていきますし、新たに後輩も4人入ってきますがもちろん負けたくないですし、去年より良いレースをしたいです。怪我なく頑張ります。
板野央騎手
去年は怪我だけせんかったのはよかったかなと。それぐらいです。もちろん体のケアとかはしてますけどね。
同期も頑張っていますけど、特に気にしたことはないですしマイペースでやるだけです。
今年もとにかく怪我なく1年乗り切って、それに伴って成績も上がればって感じですね。
井上幹太騎手
1頭1頭大事に乗っているつもりなんですけど、2着の数をもっと減らして1着にできるようにというところですね。門別から移籍して今年で5年目。兵庫は小回りなんで考えて乗らないと勝てない競馬場ですし最初はどうかなと思いましたけど、今はだいぶ慣れてきました。今年は50勝以上は勝てるように。たくさん乗って、且つ良い馬と巡り合えればいいかなと思います。
大柿一真騎手
去年は年始から胃腸炎に、年末はインフルエンザにかかったりして病気ばかりでしたけど、怪我なく無事1年乗り切れたので、最近の中ではまだ最悪な波をぎりぎり耐えたかなという感じです。それは勝ち負けはもちろんですけど、馬の能力をどうやって引き出すか、1頭1頭と向き合った結果ですかね。
今年は自分も中堅になりますし、西脇の騎手会長にもなるので、後輩たちに負けないアグレッシブさを出しつつ、教育する立場として指導もしていきたいです。
大山真吾騎手
去年は良くなかったですね、いつもより勝ってないんで。唯一の救いは笠松で重賞を勝てたんでそれぐらいです。一昨年は勝てなかったんで。
今年はチャンスをものにするしかないかなと。頑張るしかないですね。
大山龍太郎騎手
去年は怪我なく、レースで1回も落馬がなかったのは良かったんですけど、騎乗停止で乗れないことも多かったんで、今年はちゃんと1年間通して乗っていけたらなと思います。それと1年目、2年目に比べたら勝ち星も落ちてきているんで、改めて気を引き締めて50勝以上勝つことを目標にしています。
鴨宮祥行騎手
無事に1年乗れた上でキャリアハイを更新できたのは良かったです。
ただ100勝を目指してやってきたので、そこにあと少し届かなかったのは悔しいですね。結構自分としては勝っているイメージでしたけど、これでも届かないのかと。簡単ではないなと思いましたね。ただ大晦日に重賞を勝てたのは良かったです。当初騎乗予定がなかったので尚更ですし、久々に地元馬で勝てたのも嬉しいですね。今年はまた同世代の杉浦さんや田野さんと100勝目指して、そして僕ら下の世代でもっと盛り上げていけるように頑張ります。
川原正一騎手
去年は2歳のマミエミモモタローで重賞を勝てたのが嬉しかったですね。2歳戦の緊張感も味わえたし、今まで自分が経験したことをあの馬に色々教えてあげてタイトルも取れたので。
最年長重賞勝利記録更新についてはあんまり気にしてない。自分の記録よりその馬のチームで勝てたことが大きい。それは重賞に限らずどんなレースでも。デビューした頃からずっと変わらずその考えだよ。だからここまでやってこれた。また今年もぶれずに怪我のないように1年頑張りたいです。
小谷周平騎手
1年怪我なく、風邪も1回もひかなかったので良かったです。勝ち鞍に関してはそんなに満足いく数字ではないんですけど、一つ一つ積み重ねて頑張っていきます。(10年以上続けている騎手会長の立場としては)みんな言うことをちゃんと聞いてくれるので、騎手会としては何の問題もなくきていると思います。他場の方からも「兵庫県の騎手会しっかりしているね」と言ってもらえるので何よりですね。体調管理に気をつけて、加えて乗り鞍、勝ち鞍が増えればいいですし、会員共々何事もなくいってくれたらいいですね。
佐々木世麗騎手
去年は1年の半分ぐらいは怪我で休んでいたので、今年は1年通して怪我なく、一生懸命乗りたいですし、とりあえず50勝したいです。課題は騎乗姿勢ですかね、負傷した膝を気にして乗っていたんで。バランスなどが昔のフォームに比べたら微妙なところがあるので、それを戻してさらに向上していきたいです。
笹田知宏騎手
上半期は重賞を4つ勝たせてもらいましたし、良い流れかなと思いましたけど、トータルではあまり成績を出せなかったんで、今年はちゃんと戻せるように頑張りたいです。(一昨年に大きな落馬事故をして)感覚的にはしっくりきていない状態も続いていたんですけど、10月、11月ぐらいから良い時に戻ってきている感覚はありました。こんな結果じゃ申し訳ないんで、今年はしっかり結果を出さないとという気持ちが強いですね。
下原理騎手
勝ち鞍自体は200勝に届かなかったんですけど、佐賀や金沢の遠征でも大きいところで乗せてもらい、重賞は結構勝たせてもらったんで良かったです。とりあえず怪我なく1000鞍以上乗せてもらったので、この調子でまた今年も頑張りたいです。通算3600勝に到達しましたけど、もっと勝っている先輩方もいますから。まだまだあと何年も乗っていたいなという気持ちはありますし、もっと結果を出していけたらと思います。
杉浦健太騎手
去年は久々に重賞も勝てましたし、それなりには良い1年だったなと。重賞を勝ててモチベーションも上がりましたし、一層頑張ろうと思いました。
ただ何年も言っているんですけど、年間100勝に届かなかったんで。そろそろやれよって感じなんですけど。
また重賞を取りたいですし、とりあえず年間100勝を達成したいです。同世代で争ったら刺激になるんでまたみんなで頑張っていきたいですね。
高畑皓一騎手
去年はとりあえず怪我なく無事に終えて良かったなと思います。
今年は1つでも多く勝てるように頑張ります。
今年は新人が4人も入りますし、そのうちの1人は弟弟子でもありますからね。応援はもちろんしますけど、負けないように頑張りたいです。
田野豊三騎手
一昨年もだいぶ勝たせてもらったんですけど、去年はさらに勝ってキャリアハイを更新できたので良かったです。レースに勝つことによって色々楽しさも増えてきましたね。
また今年はさらに10勝、20勝積み上げてキャリアハイを更新したいですし、100勝はしたいと思います。
でもまずは調教など目の前の仕事をもう少し頑張るところからですね。
中田貴士騎手
去年は記憶を無くすような落馬事故もあったんですが、そんなの初めてでしたし、後遺症も出たのでどうなるんかなと思いましたけどね。
その後、ちょっと急ぎ気味に復帰してまた怪我しましたけど、それでちゃんと休めましたし、これまで思ってなかったことを色々考える機会にもなったので結果的には良かったと思います。今年は怪我せず、もう少し頑張ります。
永井孝典騎手
去年重賞を初めて勝ったことで、全然意識は変わりました。レースの運び方が変わって、気負わずにレースに乗れているかなと思います。
キャリアハイも更新できましたし、今後に向けて色々経験できた年になりました。今年はそれをもっと活かせるよう、もう1回重賞を勝ちたいですし、リーディング8位以内で80勝を目指します。
長尾翼玖騎手
去年は悲惨でしたね。勝ち鞍も乗り鞍もなくてしんどい年になってしまいました。ただ高知での期間限定騎乗ではたくさん乗せてもらい、色々学べました。
教えてもらったのは、特にゲートの出方や追い込むときのリズムですね。これまで仕掛けが早かったので、落ち着いて乗れるようになってきました。
ヤングジョッキーズシリーズは川崎でもっと頑張りたかったですが、中山は本当に新鮮で良い経験になりました。
今年は減量を取ること、それしかないです。
長谷部駿弥騎手
去年は800、820m戦で目立った年になったかなと思います。スタートは自信がありますし、自分の中では感覚として掴んでいる部分はあります。
今年は子供も産まれて責任感がさらに大きくなったんで、しんどさもありますけど、それが頑張るきっかけにもなっていますね。同期の永井が重賞を勝ちましたけど、チャンスで決めてさすがだなと思いますし、自分もいつか重賞を勝てたらという気持ちはありますが、そこは焦らずタイミングを待ってという感じです。
スタートが売りなんで、今年は800m以外の距離にもつなげていけたらと思います。
廣瀬航騎手
休んだりしましたけど、ぎりぎりでキャリアハイを更新したし、良い馬にも結構出合えたんですけど、重賞を勝てていないのがね。
色々とうまいこと噛み合わないとあかんのかなって感じですね。(成績が上がっている理由を挙げるとすれば)仕事量です。調教などずっと変わらず仕事し続けていますので。それが厩舎との信頼関係につながっているというか。しんどいですけどね。
目標は去年以上の成績ですね。重賞も勝ちたいですけど、今以上の成績を収めておけば自然と良い馬とも巡り合えると思うので。リーディング争いよりも自分のペースで自分を超えるのを目標に頑張ります。
松木大地騎手
素敵な出合いもあり、良いこともあれば、悪いこともあるという感じですね。重賞を2つ勝ちましたが、なかなかそんなチャンスもないですし、そういう馬に乗せていただいたのは良い勉強になりました。
兵庫にもだいぶ慣れましたし、(古巣である)高知の騎手がこちらに来るときは、毎度お土産を持ってきてくださって、本当に良くしてもらってます。今年の目標は休まずに全開催レースに乗ることと、キャリアハイ、60勝ですね。
松本幸祐騎手
去年は背骨と鎖骨を骨折しましたしね。
本当に僕は怪我がよくあるんで、とりあえず今年の目標は怪我なく、1年を通して乗って、ちょっとでも馬の質を上げていきたいです。
山田雄大騎手
一昨年に左足の大怪我から復帰して以降、状況的にあまり変わってないんで、何かのきっかけで変わりたいです。乗り鞍もそうですけど、決めるとこ決めないとだめですね、数少ないチャンスなんで。2、3着でよく走ったなぁとかじゃなくて、勝たな意味ないんで。今年は勝ちにこだわりたいですね。
山本咲希到騎手
(門別から移籍後、去年3月の姫路で兵庫デビューしたが)求められているほどの結果が出せず、不甲斐なさの方が強かったです。
短期で来たときとは立場が変わるし、結果を出さなければと自分がしんどい方に考えてしまっていた。でもトライアンドエラーの繰り返しで得たものもありますし、9月ぐらいからリズムも良くなってきて、最低限50勝はできました。今年は目標高く、年間100勝を目指します。一つ一つ積み重ねて、内容もよりこだわって。たくさん良い馬に乗せてもらっているので、それに見合った結果を出したいです。
山本屋太三騎手
(去年の4月デビューから振り返って)たくさん乗せてもらったことに充実感はめちゃくちゃありますけど、本当だったら60勝ぐらいはしているんじゃないかっていうぐらい取りこぼしもあるんで。もうちょっと勝ちたかったですね。ただ昨年末は少しずつレースに慣れてきて、気持ちに余裕を持って馬を走らせることができるようになってきたので、そこは良かったです。
今年は、去年出られなかったヤングジョッキーズシリーズのファイナルまで行って、そして100勝までいけたらなって思います。
吉村智洋騎手
全国リーディングを獲れるのは去年で最後だと思っていたので獲れてほっとしています。
南関東以外で2年連続リーディングはなかなかないと思うので、それをずっと目標にしてきましたし、その分しんどかったですけど、これで全解放ですね。もちろん頑張って獲りにはいきますけど、今年からは楽しんで乗れたらいいかなと思います。
自厩舎のスマイルミーシャでダービーも獲れましたし、金盃を勝てたのも嬉しかったですね。
菊水賞で負けたことで、もっと馬を信じなければと思いましたし、それがその後の勝利に繋がりました。
それとやっとJRAでも勝つことができて、ジャパンカップではあの素晴らしい景色を見られました。挑戦することの大切さを後輩たちにも伝えていかないといけないと思います。
渡瀬和幸騎手
調教師免許の試験も受けているんですけど受からないですね。時間を見つけては勉強していますけど難しいです。今年は受かるように頑張ります。
騎手としては人気している馬で勝てるように、人気のない馬でも穴を開けられるように頑張ります。
(以上、五十音順に掲載)
※12月に騎乗がなかった田中学騎手と竹村達也騎手に関しては取材ができませんでした。ご了承ください。
文:木村寿伸
写真:斎藤寿一