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2017年10月14日

混戦の第57回『姫山菊花賞』を制したのは、2番人気のエイシンニシパだった。3番手から抜け出し快勝。最後は1着~4着までがそれぞれクビ差という大接戦を制した。管理する橋本忠明師は同レース2年ぶりの制覇で、通算6勝目の重賞勝ち。田中学騎手は同レースは意外にも初勝利。重賞タイトルは46まで伸ばし、偉大な父の重賞勝ち鞍にあと4と迫った。

 

レース結果はコチラ>>>

 

◆出走馬
 


①エイシンニシパ 田中学騎手 2番人気

 


②ミッレミリア 大山真吾騎手 7番人気

 


③ノブタイザン 渡瀬和幸騎手 10番人気

 


④タガノトリオンフ 下原理騎手 6番人気

 


⑤キヨマサ 吉村智洋騎手 3番人気

 


⑥キングルアウ 大柿一真騎手 9番人気

 


⑦マークスマン 竹村達也騎手 5番人気

 


⑧ヘルツフロイント 川原正一騎手 11番人気

 


⑨サウスウインド 赤岡修次騎手(高知) 4番人気

 


⑩マイタイザン 杉浦健太騎手 1番人気
 


⑪トウショウプライド(金沢) 岡部誠騎手(名古屋) 8番人気

 

『姫山菊花賞』は、以前は姫路競馬場で施行されていたが、2003年以降は園田競馬場に闘いの場を移した。年末の『園田金盃』、年始の『新春賞』へと続く秋競馬の最初の古馬重賞として定着している。

 

笠松の『オータムカップ』を快勝したウインオベロンが、直前に故障発生…。重賞を含むオープンで4連勝したトランヴェールも『摂津盃』後に戦線離脱していて主力級を2頭も欠いたが、それでも重賞勝ち馬7頭が顔を揃える好メンバーとなった。

 

1番人気に支持されたのは『摂津盃』を逃げ切って快勝したマイタイザン。折からの雨で、重馬場のコンディション。前半のレースから前残りが続く展開も人気を後押しした。

 

重賞4勝もこのところ2着が続いているエイシンニシパが2番人気。春先の不振は完全に払拭して、着実に上昇傾向。安定感も抜群で当然の主役候補だ。

 

九州産限定『霧島賞』を連覇(昨年はJRA籍)したキヨマサが3番人気。短距離の方が合うタイプも、中距離でも安定していて前走の1870mでもしぶとく勝ち馬に食い下がっていた。

 

昨年の覇者サウスウインドは意外にも4番人気に低迷。前走で休み明けながら6着と大敗。叩き良化型とは言え、心配になる敗戦内容にやや支持を下げてしまった。

 

 

逃げると思われていた馬が出遅れるという思ってもいなかった展開ながら、意外にあるあるだったりするスタートで幕が開いた。

 

マイタイザンは馬が横を向いたときにゲートが開いたため、出が甘くなった。出遅れというほど出遅れていないが、コーナーがすぐに迫って来る1700m戦で、外枠の出負けは致命傷となりかねない。

 

 

逃げを打ったのは紅一点のタガノトリオンフだった。その2番手に取り付いたのが連覇を狙うサウスウインド。エイシンニシパは3番手の内をポジショニング。そこへマークスマン、トウショウプライドが並び、マイタイザンは中団からのレースを余儀なくされた。

 

 

ペースは決してスローではなく、淀みなく流れて行く。

 

向正面に入ってマイタイザンが、溜めて切れるタイプではないことを重々承知して早めに前に並びかけて行った。

 

 

 

キヨマサも追い上げて、外にいた各馬が動きを見せて行く。内にいたエイシンニシパ、ミッレミリアが一瞬後れを取る形となったが、結果的にはこれが奏功する。

 

 

逃げるタガノトリオンフを4コーナーで捕まえたサウスウインドが抜け出して直線を迎えた。

 

そこへ内から外に切り替えてエイシンニシパが迫って来る。マイタイザンは伸びを欠きここで脱落…。

 

代わって内をロスなく立ち回ったミッレミリアが前へと接近する展開となった。

 

 

連覇へ向けて押し切らんとするサウスウインドに、一完歩ずつ差を詰めるエイシンニシパ。タガノもしぶとく食い下がり、人気薄のミッレミリアも迫る。

 

 

最後は4着までがそれぞれクビ差となる大接戦となったが、一番外からエイシンニシパが見事に差し切って栄冠を掴み獲った。

 

 

 

連覇ならずも正攻法で堂々としたレースを見せたサウスウインドが2着、ミッレミリアが巧い立ち回りを見せて3着に。タガノトリオンフも良く粘って差のない4着。後手に回ったスタートが最後まで響いたマイタイザンは6着に敗れてしまった。キヨマサもいいところなく7着だった。

 

エイシンニシパは完璧な位置取りで、お手本のようなレースぶりでの快勝劇。前日に体調を崩し一日休みをとった田中学騎手が、元気に復帰して勝利をもたらした。

 

田中騎手としては珍しくウイニングランを見せたが「ナイターももう終わりなんでお礼を込めて。それとやっぱり嬉しかったんで」と振り返った。

 

 

 

今回のレースが接戦だったように、またマイタイザンの出遅れがあったようにまだまだ完全決着とはいかない現有勢力。

 

『園田金盃』、『新春賞』では勝ち馬が代わる可能性は十分にある。それでもレースの安定感ではやはりエイシンニシパが一歩リードしたことをアピールした今年の『姫山菊花賞』だった。

 

 

 

 

写真:斎藤寿一

 

文:竹之上次男