表彰クローズアップ

NARグランプリ2023 ~兵庫史上初の快挙~

地方競馬において昨年1年間に優秀な成績を収めた人馬を表彰する「NARグランプリ2023」が2月22日、都内の東京プリンスホテルで行われた。

場内の大型スクリーンに2023年の各賞の受賞馬の勇姿が次々と映し出されるオープニング映像が流れた後、
フリーアナウンサーの小堺翔太さんと山田桃子さんの司会進行で式典がスタート。
今年は地方競馬全国協会の斉藤弘理事長が体調不良のため、吉田誠副理事長が代理で主催代表挨拶を務めた。
来賓挨拶からの乾杯、そして各賞の表彰が歓談を交えながら約2時間に渡って盛大に行われた。

ミックファイア(大井)が成し遂げた無敗の南関東三冠達成や、マンダリンヒーロー(大井)による地方所属馬として初のケンタッキーダービー挑戦など、2023年の地方競馬は年間を通じて様々なドラマが生まれたが、その中にあって兵庫の人馬もそれに負けない輝きを放っていた。

2022年、兵庫勢としては、1996年のケイエスヨシゼン以来26年ぶり2度目の年度代表馬(サラブレッドでは史上初)となったイグナイターが2023年も年度代表馬に選ばれ、兵庫史上初の2年連続での受賞となった。

加えて、昨年同様4歳以上最優秀牡馬と最優秀短距離馬のタイトルも獲得し、「三部門同時受賞」を2年連続で達成。

さらに、柏原誠路調教師が最優秀勝率調教師賞、吉村智洋騎手が最優秀勝利回数騎手賞と特別賞を受賞し、栄えある表彰式典に臨んだ。

2023年の柏原誠路厩舎は、1月中旬から3月の姫路開催で姫路リーディング2位となる20勝を挙げるなど、年明けから順調に勝ち星を積み重ね、10月頃までリーディング首位をキープ。しかし、その後勝利のペースが落ちる中、飯田良弘厩舎が猛然と迫り、11月に入ってから首位の座を奪われると、年間90勝の2位で1年を終えた。
惜しくも2013年以来2度目のリーディングとはならなかったが、これまでの最高成績であるその2013年の84勝を超える90勝に到達し、キャリアハイを更新。
そして勝利率においては全国レベルの高さを叩き出した。

その全国の勝率トップを争う戦いは2022年同様、2023年も大晦日までもつれる大接戦となった。
柏原調教師と田中守調教師(高知)、川西毅調教師(愛知)の3名が、勝率30%を超えるハイレベルな争いを最終日まで続けた。

NARのデータベース上に表示される数字では、大晦日に2勝を挙げた田中師が31.0%、最終日を未勝利に終わった川西師と柏原師は、それぞれ30.2%と31.0%でフィニッシュし、最終的には田中師と柏原師の争いに。
約31%で同率の2人だったが、小数第2位までの数値を見ると、田中師の30.98%に対して、柏原師が31.03%で上回り、ほんの僅かの差で柏原師がタイトルを獲得。

2022年の保利良平調教師に続き、2023年も兵庫所属の柏原師が獲得。
過去には2011年、2013年、2015年と3度受賞があり、今回が8年ぶりのタイトル奪還、4度目の受賞となった。

柏原厩舎は毎年高い勝率を誇る一方で、重賞勝利は意外にも2018年の園田ウインターカップ(ドリームコンサート)と2019年の摂津盃(ヒダルマ)の2勝のみ。

現在、厩舎にはウインドケーヴやオーバーディリバー、ホテルカリホルニアなど今後重賞戦線でも楽しみな馬が顔を揃えるが、柏原師自身も会見で以下のように述べているように、今年は重賞勝利にも期待したい。

「正直、本当に嬉しいです。8年ぶりですけど久々に獲ることができまして。
結構勝たせていただいていたんですけども、これなら獲れるなと思っていたんですけど、いつ頃からか、意識し始めたからなのか、全然勝てなくなってきまして。
焦っているわけではないんですが、『勝たないと勝たないと』という感じで。
12月30日に最後、ポツンと1つ勝ってくれたのが、こちらにおられる田中先生とのちょっとの差で(上回った)。ただ運が良かったという感じですかね。

タイトルの奪還を目指してやっていたのではなくて、いつも通りの仕事と言いますか、常に勝つつもりでやっていますのでね。
狙って獲れるものでもないですし、勝ちたいですけどなかなか勝てないですからね。

昨年は私の息子(今はJRAの競馬学校に在籍)が、12月31日までリーディングを獲るためにずっと頑張ってくれていたんですけれども、最後に飯田調教師に離されまして『何もかもダメなのかな』と思っていたら、その息子が厩務員のリーディングを獲った*のと、ギリギリで私が最高勝率を獲れたので、そこは良かったかなと思っています。
(*12月31日時点で兵庫に在籍していない場合は表彰の対象外とする規定があり、リーディング厩務員賞の受賞対象とはならなかった模様)

(今年の目標は)やっぱり重賞獲りたいですね。全然重賞獲れないんで。
どうしたらタイトルが獲れるのか、スタッフ共々考えて狙っていきたいと思います。リーディングに関しては(預けていただいている)オーナーの方々から『リーディングを獲らなければなりません』と言われたので。リーディングを狙うつもりはあります」。

2023年は335勝(JRAでの勝利を含めると337勝)を挙げ、6年連続で兵庫リーディングに輝いた吉村智洋騎手。
296勝を挙げ、自身初めての兵庫リーディングになり、同時に全国リーディングにも輝いたのが2018年。その翌年2019年からの5年間は全て300勝を超える勝ち星を挙げてきた。

1月11日の園田開催では1日7勝をマークし、兵庫における1日の最多勝記録を更新。
重賞戦線でも3歳牝馬のスマイルミーシャとの活躍が顕著で、兵庫ダービーや園田金盃で並み居る牡馬を蹴散らし、3歳戦はもちろん、古馬相手の中距離路線でも頂点へと登りつめた。


地元兵庫では他の追随を許さぬ活躍ぶりだったが、全国のリーディング争いで見ても、12月最終週の時点で2位の笹川翼騎手(大井)と20勝以上差があり、最終的に21勝差で2年連続の全国リーディングへと輝いた。

NARグランプリ34年の歴史の中で、南関東の騎手以外での2年連続最優秀勝利回数騎手賞受賞は初の快挙となった。
(※2008年までは最優秀騎手賞、2009年以降は最優秀勝利回数、最優秀賞金収得、最優秀勝率など騎手賞は細分化され、名称が変更されている)

加えて、2023年の1月17日、姫路競馬場で地方通算3000勝を達成したことで特別賞も受賞。
3000勝は兵庫県競馬の生え抜き騎手としては6人目の記録となった。

「(2年連続3度目の受賞について)ほっとしています。(昨年の地方での勝ち鞍335勝に対しては)まぁまぁ上出来じゃないですかね。

(リーディングは狙っていた?)もちろん、そうですね。昨年の年初めから獲りにいって獲れたので。昨年が最後じゃないかなと思っていたので、自分でも。
2年連続で獲らないと自分の中では意味がないんじゃないかと思っていたので。昨年は本当に精神的にもきつかったですね。正直1年中、馬に乗っていて楽しいことなんて1つもなかったです。

(自身2度目の兵庫ダービー制覇など昨年重賞4勝を挙げたスマイルミーシャとのレースを振り返って)
とても良い馬ですし、負けたレースもありますけどそのレースがあったことによって色々学べることもありましたし、とても成長させてくれた馬だなと思います。

(昨秋にはクリノメガミエースで中央のジャパンカップ参戦もありましたが)
世間では賛否両論ありましたけど、やっぱり挑戦しないことには成功という結果もついてこないですし、挑戦することの大事さを周りの人、後輩にも見せられたのではないかなと思いますし、あの場に行けたことも僕自身にとってもすごくプラスでした。良い経験をさせてもらい、感謝しかありません。

(3月に中央デビューを果たすご子息、誠之助騎手について)
嬉しいのは嬉しいですけど、僕もいち親なので、怪我するのもつきものなので嬉しい反面、不安も大きいですし、怪我なく頑張ってくれたらいいかなと思います。

(親子での競演も)近々あると思いますけど、負けないように頑張りたいと思います。

目標を決めると昨年みたいにしんどくなるので、数字も何も掲げないですし、今年は怪我なく、楽しく乗れればいいかなと思っています。今年、今が一番楽しいです」。

※隣で一緒に会見を受けていた高知の赤岡騎手が吉村騎手の印象について以下のようにコメント

「吉村君が園田で中堅のとき、以前橋本忠男先生の下でやっているとき、すごい追う子だなと思っていて。木村健君に近いような。
遠征先でもちょこちょこ会ってたんで、『最近頑張ってんな!』みたいな感じで話していたんですけど、まさか2年連続最多勝利騎手になるとはなんか不思議な感じです。
がむしゃらだけでやってたのがこんなになるんだなと。多分、木村君を見てやってたと思うんですよね。すごい頑張ったんだろうなと。厳しい環境にあったと思うんですよ、園田は乗り役も多いですし、毎年300ぐらい勝つのはなかなか狙ってできることではないんで。
本人が思っている以上に馬に印が付きすぎているでしょうし、神経もすり減らすでしょうし、乗っていて楽しくないのも分かります」。

昨年の始動戦である黒潮スプリンターズカップ(高知)では2着に9馬身差をつける圧勝で連覇達成。

その後、黒船賞(Jpn3 高知)3着、かしわ記念(Jpn1 船橋)7着と、ダートグレードで中央勢らの後塵を拝するも、続く5月のさきたま杯(Jpn2 浦和)では、道中好位追走から、前を行く船橋のスマイルウィ、中央のバスラットレオンを差し切って勝利。単勝7番人気の低評価を覆し、兵庫勢に初のJpn2の称号をもたらした。
鞍上の笹川翼騎手(大井)は2度目の騎乗できっちり結果を出した。

これだけでも兵庫勢にとっては歴史的偉業なのだが、昨年のイグナイターにとっては、これはまだ序章に過ぎなかった。

下半期は久々の地元戦となる9月の園田チャレンジカップで始動。
次走を見据えた余力残しの仕上げ、しかしメンバー的には負けられぬ一戦。
そして次につながる勝ち方も求められる。
久々の手綱となった田中学騎手にとっては非常に重圧のかかる戦いとなったが、高知のアポロティアモの執拗なマークを振り切り、2馬身半差の快勝。
「今までで一番緊張しました」と通算4700勝超えの名手にいわしめた一戦だった。

最高のステップを踏んで臨んだ10月のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1 盛岡)は一昨年に勝ち馬と差のない4着に敗れた舞台。

逃げるJRAのレモンポップを2番手から負かしにいったものの、逆に大差をつけられて敗戦。しかし勝ちにいく競馬で、後続には交わされず、2着を確保。
奇しくも2020年の11月7日、同じ日の東京競馬場でデビューした(イグナイターは5Rの1600m戦、レモンポップは6Rの1300戦)ライバルは怪物だったが、その他のJRA勢とは遜色ない力を持っていることを改めて証明した。

そしてついに“その時”は訪れる。

11月3日、大井で行われたJBCスプリント(Jpn1)。
単勝1番人気1.2倍のリメイク、2番人気7.0倍のリュウノユキナら中央勢に次ぐ、
3番人気13.4倍の支持を集めたイグナイター。

スタート直後、ダンシングプリンスが落馬競走中止という波乱の幕開けの中、
5頭ひしめく先団の一角、逃げるラプタスの背後につけたイグナイター。
直線も5頭ほどが横に広がる中、残り200mで先頭に立つと、追い込んでくるリメイク、リュウノユキナら中央勢を振り切って押し切り勝ち。

兵庫勢悲願のJpn1制覇という歴史的大偉業が達成された瞬間だった。鞍上の笹川翼騎手にとっても嬉しい初のJpn1制覇となった。

新子調教師は勝利後のインタビューで「最後はジンガロの一押しもあったと思うんですけど…良かったです」と声を震わせながら話し、最後には堪えていた涙が溢れた。“ジンガロ”とは2015年のJ B Cスプリントで14着に入線後に倒れ、この世を去ったタガノジンガロのこと。
その時から8年、同じ舞台で後輩馬が見事な弔い星を挙げた。
因縁の地でのJpn1制覇はきっと言葉に尽くせぬ思いがあったのだろう。


「(2年連続の年度代表馬受賞について)嬉しいしかないですね。特に昨年はジーワン馬が複数出るようなハイレベルな年に年度代表馬になれて、しかも連続ということで、選定委員の皆様には感謝しかないです。

(受賞の決め手になったJBCスプリント優勝を振り返って)
結果論として今はフェブラリーステークスの結果を見ても、1200mの適性があると分かっているんですけど、JBC前までは若干短いかなと。変な競馬はしない自信はあったんですけど、頭まではどうかなと。

勝ったときは感無量でした。ずっと彼をジーワン馬にするというのを目標に、新子先生に無理と負担をかけながら遠征を繰り返していたわけなんで、やっとジーワン勝てたなという。
最後の直線の残り100mのあたりはもう差されないと思ってたんで、何十秒にも感じて走馬灯のように色々と思い描きながら見ていました。

(先日のフェブラリーステークス挑戦を振り返って)
Jpn1は勝てたんですけど、世界のG1、JRAのG1というのも次の夢、目標というのがあった中で、JRAのG1が2つある中で、適性的にいけるとしたらフェブラリーだけだったんで、挑戦させていただきました。

(レース中は)前半の3ハロンのラップを聞いた時点で『だめだ』と思いましたけど、ただ勝ちにいく競馬をしたんで、ものすごく悔しいですけど、悔いはないです。
やりたい競馬はああいう競馬だったんで。枠も最内だったんであれしかなかったかなと。

(レース後早々にドバイゴールデンシャヒーン挑戦を表明したが)
私とすれば、元々サウジを断念した理由は今も解決しているわけではないんです。検疫馬房がまだしっかり確保されているわけでもないですし、海外も全て初めてで宇宙旅行に行く感覚なのは確かですけど、フェブラリーの負け方が正直悔しすぎたんで。

あれを帳消しにするには、単純にゴールデンシャヒーンを勝てば、あれ以上の価値があるんじゃないかなと思ったのと、あとは前走のレース内容、あのラップで楽々ついていってたんで、やっぱり1200mかなと。レース後、新子先生に『ドバイ行きたい』と言うと、『はい、行きましょうか』と言っていただいたんで。

ただ、今後まだまだ解決しないといけない問題があるんで簡単ではないですけど、それで決めさせていただきました。

ゴールデンシャヒーンを勝った日本馬はいないと思いますんで、フェブラリーは過去にNARの馬でも勝ったことはありますし、それを超えたいなと思います。

それに2年連続年度代表馬というのも大きいですよね。過去の名前を見ると伝説級の名馬ばっかりで、それにフェブラリーステークスの結果がふさわしいかというと決してそうは思わないんで、それを帳消しにするにはここで結果を出すしかないなと思っております。皆さん、吉報をお待ちください。

「2年連続というのは獲れるもんじゃないと思うので嬉しいです。

(JBCスプリントについては)
状態も良かったですし、勝つ気満々で行ってたんで良かったです。
抜け出してからすごく長くて、いつもの3倍ぐらいに感じていました。

(野田オーナーのように思い出が)駆け巡る余裕もなかったです。

(馬が昨秋ぐらいから変わってきたとのことですが)
関節もしっかりしてきましたし、何より精神的に大人になりました。

(フェブラリーステークスの走りについては)
勝ちにいった結果11着になりましたけど、攻める競馬もできましたし、見せ場もあったんで今のところは納得しています。

(ドバイへは)元々行きたいと思っていましたし、今の園田でイグナイターが行かないと他の馬では到底行くことはないので、チャレンジしてみたいと思いました。

フェブラリーの借りをドバイで返したいと思いますし、兵庫のイグナイターから世界のイグナイターにしたいなと思います」。

(以下、表彰式典でのコメント)

「会場の皆様、そして映像を見ていただいている園田、姫路競馬場の皆様、この度はこのような賞をいただきまして本当にありがとうございます。
イグナイターが年度代表馬を獲れたのも、オーナーや先生のおかげはもちろんなんですが、普段向き合っている厩務員さん、武田(裕次)さんのおかげだと思うので皆さん拍手してください。ドバイでも頑張ってきますので皆さん応援よろしくお願いします。ありがとうございました。

(以下、最優秀賞金収得騎手賞受賞の記者会見の中でイグナイターについて言及)

「賞金というのは後からついてくるものだと思っていたので、イグナイターで大きいところを2つ勝てたというのが一番僕の中で大きいのかなと思います。

(JBCスプリント制覇を振り返って)
地元でJBCがあって勝つというのはなかなかできることではないので、勝った瞬間は本当に夢を見ているような感じでしたけど、後日だんだん実感が湧いてきて、本当に馬や人に恵まれた一戦というか、自分の実力以上を出せた、運みたいなものもあったのかなというのも正直あって、それでも勝ち切れたというのは自分の自信になりました。

今年はイグナイターでドバイに行くというチャレンジもありますし、またドバイだけでなく他の国に行ってもいいんじゃないかと自分の中では思っているので、改めてそういうチャレンジする年にしたいなと思います。

ドバイでのイグナイターの騎乗は本当に楽しみですね。それも(年明けの)カタール遠征に行って良かったかなって、良い経験になったかなって思います」。

2023年
年度代表馬 — イグナイター
4歳以上最優秀牡馬 — イグナイター
最優秀短距離馬 — イグナイター
最優秀勝率調教師賞 — 柏原誠路
最優秀勝利回数騎手賞 — 吉村智洋
特別賞— 吉村智洋

2022年
年度代表馬 — イグナイター
4歳以上最優秀牡馬 — イグナイター
最優秀短距離馬 — イグナイター
最優秀勝率調教師賞 — 保利良平
最優秀勝利回数騎手賞 — 吉村智洋
 
2021年
優秀女性騎手賞 — 佐々木世麗
 
2020年
特別賞 — 下原理
 
2018年
最優秀勝利回数騎手賞 — 吉村智洋
 
2017年
最優秀勝利回数騎手賞 — 下原理
 
2016年
4歳以上最優秀牝馬 — トーコーヴィーナス
 
2015年
最優秀勝率調教師賞 — 柏原誠路
特別賞 — 田中学
 
2014年
3歳最優秀牝馬 — トーコーニーケ
最優秀勝利回数騎手賞 — 田中学
ベストフェアプレイ賞 — 木村健
特別賞 — 木村健
特別賞 — 吉田勝彦 (実況アナ)
 
2013年
最優秀勝率調教師賞 — 柏原誠路
最優秀勝利回数騎手賞 — 川原正一
ベストフェアプレイ賞 — 木村健
 
2011年
3歳最優秀牡馬 — オオエライジン
最優秀勝率調教師賞 — 柏原誠路
 
2010年
ベストフェアプレイ賞 — 田中学
 
2006年
特別賞 — 川原正一
 
2005年
特別賞 — 岩田康誠
 
2002年
アラブ系3歳最優秀馬 — ミスターサックス
アラブ系2歳最優秀馬 — クールフォーチュン
 
2001年
アラブ系4歳以上最優秀馬 — ワシュウジョージ
最優秀調教師賞 — 曾和直榮
 
2000年
アラブ系4歳以上最優秀馬 — ワシュウジョージ
アラブ系2歳最優秀馬 — クールテツオー
 
1999年
アラブ系4歳以上最優秀馬 — エイランボーイ
アラブ系2歳最優秀馬 — ハッコーディオス
 
1998年
アラブ系4歳以上最優秀馬 — ニホンカイユーノス
アラブ系2歳最優秀馬 — ミスターオリビエ
 
1996年
年度代表馬 — ケイエスヨシゼン
アラブ系4歳以上最優秀馬 — ヒカサクィーン
アラブ系3歳最優秀馬 — ケイエスヨシゼン
 
1993年
特別賞 — 田中道夫

イグナイターのJpn1制覇を筆頭に2022年を上回る活躍を見せた2023年の兵庫勢。
1990年のNARグランプリ創設以来、一度に6部門で表彰を受けたのは、
兵庫史上初の快挙となった。

イグナイターは今年すでにJRAのフェブラリーステークスへの果敢な挑戦を見せ、次走はドバイ、その先にはJpn1に格上げとなるさきたま杯、さらには佐賀でのJBCを視野に入れている。
それらで結果を残せば、史上初となる3年連続の年度代表馬受賞も見えてくるだろう。

ダート三冠をはじめとした全国的なダート競走の新体系が本格化する2024年、
兵庫勢がどのような活躍を見せ、そして来年のNARグランプリを彩ってくれるのか、今から楽しみでならない。

    

文・写真:木村寿伸
写真:NAR公式

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